日大豊山の水陸二刀流・光永が野球引退 8強で敗退…涙で誓った競泳一本

[ 2023年7月26日 05:00 ]

第105回全国高校野球選手権東東京大会準々決勝   日大豊山3-5東亜学園 ( 2023年7月25日    神宮 )

<東亜学園・日大豊山>準々決勝で破れガックリうなだれる光永(中央)ら日大豊山ナイン(撮影・村上 大輔)
Photo By スポニチ

 走る、走る、日大豊山・光永翔音(しょうおん=3年)が一塁へ走った。2―2の8回2死。4番のバットから鈍い音が響き、三塁へ緩いゴロが転がる。1メートル91の長身が水泳の飛び込みのように一塁へダイブ。打ち付けた両膝を血に染め、この試合初安打をマーク。これが、水泳、野球の二刀流に挑戦した男の“最後のヒット”になった。

 「自分が一本打っていれば展開が違った。迷惑をかけて申し訳ない。チームメートと監督、コーチ、周りの方には感謝しかない」

 2点差での敗戦。4番の仕事を果たせず涙があふれた。初回は1死一、三塁で遊ゴロ併殺打。5回2死二、三塁は遊ゴロと好機で凡退した。チームは同点の9回に3失点で力尽き、00年夏以来2度目の甲子園出場には届かなかった。

 既に競泳の関東大会男子100メートルバタフライではインターハイ(8月17~20日、北海道)の全国切符を得た。今後は競泳一本に絞り、28年のロサンゼルス五輪出場が目標。「何日かかるか分からないが水泳に向き合っていきたい」と涙ながらに語った。(柳内 遼平)

続きを表示

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2023年7月26日のニュース