阪神・岡田監督 近本は「そら1番」森下は「ライトやろ」 後半戦初戦のスタメン起用を明言

[ 2023年7月22日 05:15 ]

広島駅から帰りの新幹線に乗車する岡田監督(撮影・大森 寛明)
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 セ・パ両リーグは、22日にリーグ戦が再開する。敵地・神宮でヤクルト2連戦に臨む阪神・岡田彰布監督(65)は21日、広島市内で取材に応じ、右肋骨骨折から再起を期す近本光司外野手(28)と、ドラフト1位の森下翔太外野手(22)のスタメン起用を明言した。リーグ2位の広島に1ゲーム差の首位でスタートする後半戦。初心に立ち返るような“ほぼ開幕メンバー”で18年ぶり「アレ(優勝)」を目指して再発進する。

 近本が後半戦初戦に出場する。岡田監督があっさりと「そらもう、いくつもりでおるから、最初から」とスタメン起用を認めた。間に合うのか否か。虎党の心配をよそに、右肋骨骨折からの復帰は、このタイミングが既定路線だったような口ぶりだ。打順も「そら1番」と宣言した。

 2日の巨人戦で受けた死球が原因で離脱した不動の1番が不在の間、チームは5勝6敗と波に乗れなかった。走攻守そろった主力の復帰は、何よりの明るい材料だ。

 その中堅にできた穴を埋めてきた森下は、「ライトやろ」と本職に戻すと断言した。20日の甲子園練習で左翼のポジションに就かせたのはあくまで選択肢の一つのようで、その位置は「(森下が)レフトを守るようじゃ困るやんか。ちゃんとレフトの人はおるんやから」と、ノイジーに任せる。前半戦最後の2戦で坂本が先発した捕手は「梅野やん。そんなん何を」。当たり前のことを言わせるなと、表情に書いてあった。

 報道陣とのやりとりで見えてきた22日ヤクルト戦の先発オーダーは、遊撃・木浪を除けば、9人中8人が開幕戦と同じだ。開幕前に「このメンバーで一年を戦う」と決めた布陣だ。そこに、後半戦のスタートに懸ける指揮官の思いが凝縮されていた。

 「開幕じゃないけど、新たなスタートやから。そういう意味では、今年開幕からやっていこうとしていたことを、またそれが良い形ではまればいいよな」

 投手は無駄な走者を出さず、野手は取れるアウトを確実に取る。攻撃は四球を選んでチャンスを増やし、しぶとい打撃で得点を重ねる。球団最多タイ記録の月間19勝(5敗)を挙げた5月の戦い方を思い出せ――。そんなメッセージが込められているのだ。リーグ・2位の広島が1ゲーム差、3位のDeNAも3差に迫る。勝負の夏場を制するために、もう一度原点に立ち返る。(倉世古 洋平)

 ○…岡田監督がリーグ・2位の広島を不気味な存在に挙げた。「あんまり試合をやってなかったからな。どんなんかなあというのはあるよな」。ここまでの対戦成績は7勝5敗。6日の対戦の後に相手のエンジンがかかり始め、5連勝で前半戦を折り返した。好調の要因を「ピッチャーが良くなったよな。ブルペン陣のボールが速くなった。それは非常に目立つよな」と分析。リードを許した状況で終盤を迎えると厳しいという見立てをした。

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