桜美林・吉田が7回参考ながら2四球のみのノーヒットノーラン達成 21年ぶり甲子園へ好発進

[ 2023年7月15日 16:05 ]

第105回全国高校野球選手権西東京大会3回戦   桜美林9―0都保谷(7回コールド) ( 2023年7月15日    八王子 )

7回参考ながらノーヒットノーランを達成した桜美林・吉田
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 最後までまで愚直に腕を振り続けた。7回79球を投げ抜き、許した走者は四球で許した2人だけ。桜美林の吉田啓人(3年)が参考記録ながらノーヒットノーランを達成した。

 「特に意識はしていませんでした。序盤は力みもあって浮いてしまいましたが、回を追うごとに変化球の精度が良くなりました」

 初回1死から四球を出したものの、後続を仕留めてリズムに乗った。その後は3人ずつ片付け、付け入る隙を与えない。序盤は相手投手を打ちあぐねた打線も4回以降、小刻みに得点を重ねて援護してくれた。9―0で迎えた7回は、2死からこの日2個目の四球を出したが、続く打者を左飛に打ち取りコールド勝ちを飾った。

 投げるたびに帽子のつばが横を向くが、これが調子のバロメーター。「腕がしっかり振れている時は帽子がよく動きます」という。さらに1球1球声を出して投げ、イニングの合間にはブルペンに走り、そこでも投げる。「感覚を忘れたくないのと、気持ちを切らさないようにするためです」。点差が開いても、無安打投球が続いていても、最後まで目の前の打者を打ち取ることに集中し、投げ続けた。

 第2シードで臨む今夏。「まず一戦一戦集中していきたいと思います。目標は甲子園です」。気持ちを前面に出して投げる左腕が、チームを02年以来、21年ぶりの甲子園に導く。

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