センバツ準Vの報徳学園　球威戻ったエース盛田“圧投”3回零封　悲願日本一へコールド発進

第105回全国高校野球選手権兵庫大会2回戦   報徳学園9―0加古川西 （ 2023年7月14日    尼崎ベイコム ）

＜加古川西・報徳学園＞報徳学園の先発・盛田は3回無失点の力投を見せる　（撮影・後藤　大輝）
Photo By スポニチ

　初戦の先発を託された報徳学園の背番号1・盛田智矢（3年）が被安打2の3回零封で7回コールド発進に導いた。「直球で差し込めた。久々の公式戦を無失点で終えられて良かった」。球威ある直球を中心に4奪三振。今春選抜の準決勝以来の公式戦登板で万全な姿を見せた。

　今春選抜で準優勝の躍進だった裏で、エースは本調子を見失っていた。大阪桐蔭との準決勝では2回2/34失点と崩れ、山梨学院との決勝は登板なし。「正直、決勝で投げられる状態ではなかった。悔しい思いはあった」。不振の原因は自己最高88キロで迎えた体重の増量にあった。体を思い通りに操れずに投球姿勢を乱し、コンディション不良も発症した。

　選抜後の春季大会ではベンチを外れ、コンディション調整に専念。ベスト体重85キロで夏を迎え、本来の球威が戻った。「最後は3年生の意地を見せたい」。悲願の日本一へ、春の全国制覇に足りなかったピースが背番号1にふさわしい姿で戻ってきた。