常識を変えていけ! 巨人が取り組む“球界改革” 試合中の当たり前の光景が消えた

[ 2023年7月13日 08:00 ]

試合前練習を行う巨人ナイン
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 球場で観戦しているファンは「おやっ?」と思った人もいるかもしれない。巨人が夏場に入り、守備時の「あるプレー」をしなくなった。

 そのプレーとは「ボール回し」。アウトを取った後に、内野手がボールを回すプレーだ。時間にして10秒程度だろうか。捕手の大城卓に聞くと「守っている時間を少しでも短くしようということで。阿部ヘッド(兼バッテリーコーチ)に言われてから回すのを止めました。ちょっと、時間は短くなっていると思います」と返ってきた。

 初回は投手の投球練習が終わり、捕手が二塁に送球して内野もボールを回すが、2回以降は捕手の二塁送球も行わない(たまに行うこともある)。野手は素早くポジションに就き、プレーがかかるのを待つ。8日のDeNA戦の4回には、先頭の桑原が小走りで打席に向かうシーンもあった。結果は初球を打って中飛だった。相手にも少しだけ、プレッシャーをかけることができるのかもしれない。

 今季の巨人は、試合前練習ではTシャツにハーフパンツ姿で練習を行う。ファームでは今後導入が予想される「ピッチクロック」を見越して、バックネットに設置したボードに、制限時間をカウントダウンする試みも行っている。

 長年、野球界の常識として当たり前にやっていた取り組みを、今の時代に合ったものに変える。「ボール回し」をしないことで、試合時間の短縮にもつながるかもしれない。今後の巨人の試合時間にも注目している。(川島 毅洋)

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