ソフトB・近藤 3戦連発の8号「いいスイングで完璧」 交流戦打率.425で岡本和と並ぶ首位タイに

[ 2023年6月11日 05:01 ]

交流戦   ソフトバンク6-10巨人 ( 2023年6月10日    ペイペイD )

<ソ・巨>7回、2ランを放つ近藤。投手・鈴木康(撮影・岡田 丈靖)
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 ソフトバンクは近藤健介外野手(29)が巨人戦の7回1死一塁、3試合連続となる8号2ランを放つなど2安打2打点で交流戦打率を.425とし、1位の巨人の岡本和に並んだ。投手陣が今季初の2桁10失点と崩壊し、甲斐拓也捕手(30)が打点を挙げれば昨年5月以来30連勝だった“神話”こそ止まったが、交流戦の近藤のバットの勢いは衰え知らずだ。

 両軍合計で5本塁打が飛び交う乱打戦の最後のアーチは、飛距離133メートルと計測された。最後の花火を右中間スタンドへ届けたのはV字復調の近藤だ。

 「とにかく、自分のバッティングをすることだけ考えました。いいスイングで完璧」

 4―8の7回1死一塁、1ボールから鈴木康の149キロ直球を強振し、移籍後初の3戦連発。初回2死では左腕・今村から中越えフェンス直撃の二塁打も放ち、2安打2打点。8日のDeNA戦で敗れ今季、近藤が安打と打点を同時に記録した試合の“不敗神話”は14で止まったが、バットは加速を続ける。

 4月の21試合は打率・256、14打点、2本塁打。5月は23試合で同・235、11打点、3本塁打と打撃の状態は少しずつ下降線だった。「どうしても(ボールを)見ようとし過ぎる部分があって。ポイントが近くなって、慌てて振っている感覚があった」。タイミングで迷ったズレが理由だった。6月からは始動に手を加えた。

 「投手とのタイミングを合わす。そこができているのが一番。打撃はタイミングが一番大事。打ち損じが減ってきた」。交流戦突入から手応えも結果も上昇する。40打数17安打9打点、3本塁打で打率・425。交流戦打撃部門で3冠の巨人・岡本和と並び、打率1位に浮上してきた。

 「その日に合った自分のスイングを試行錯誤しながらやっている」と近藤の引き出しは多彩にある。師匠と仰ぐ長谷川打撃コーチは「タイミングを早めて下半身で球の下を打っているので打球が上がる。技術の課題はない。あとは維持」と太鼓判。開幕から全54試合で起用する藤本監督も「日本ハム時代に戻った」とうなずいた。

 3戦連発は日本ハム時代の21年4月18日楽天、同20、21日ロッテ戦以来2度目。チームも7試合ぶり2桁12安打など打線は活発だ。「次も何とかしたい」。投手陣が崩壊し、小休止したが、振れている背番号3のバットに便乗して、6チームが1位で並ぶ混戦の交流戦を一歩抜け出す。(井上 満夫)

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2023年6月11日のニュース