イチローさんが語った右肩痛 携帯手に取るだけで痛みも「求められれば自分の限界までやる」

[ 2023年3月28日 07:00 ]

インタビューに答えるイチローさん(共同)
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 大リーグのマリナーズで会長付特別補佐兼インストラクターを務めるイチローさんは10月で50歳になる。共同通信のインタビューに応じ、高校球児や女子選手との交流に時間を割く理由や昨年苦しんだ肩の痛みについて語った。(共同)

 ――2021年12月の高校女子選抜との試合後に肩に痛みが出た。
 「翌日、目が覚めた時から肩が上がらない。体を洗う時とか、携帯を手に取るだけで痛みが走る。日常生活に大きな支障が出るレベルでした。ただ、初めての経験だったので、しばらく休めば(痛みが)抜けるんじゃないかと軽く考えていた。それが1カ月たっても全く変わりませんでした」

 ――試合当日は真冬の寒さ。147球も投げたのが原因か。
 「そもそも当日までに一度もブルペンに入らずに臨むこと自体、無謀でした。試合中に痛みの自覚はありませんでしたが、どこかで限界を超えていたのだと思います」

 ――医師の診断は。
 「診断は受けていません。アメリカで精密検査を受ければ『手術だね』と簡単に言われると思いました。肩にメスは絶対に入れられません」

 ――手術の選択肢は。
 「僕は今年50歳になる。動くのを止めてしまえば当然衰えるのは早いでしょう。実際に長い期間休んだことがないので、体がどうなるかは試せてはいませんが、今も4日、5日空いただけで肉体の状態は明らかに違う。動けない時間が長いほど復帰は難しくなるでしょうし、本当に(現在の活動が)できなくなってしまうかもしれない、と考えました」

 ――22年4月、シアトルでの始球式で肩痛が再発した。
 「相手から求められれば自分の限界、ギリギリまでやる。それが僕のポリシー。結局、それで限界を超えて肩の状態が落ちてしまいましたが、それも今だからこそできる経験です」

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