中日・高橋宏 154キロ出た!WBC使用球操り“仮想・韓国”にスキ見せず「100%の準備できている」

[ 2023年2月13日 07:00 ]

紅白戦   中日7-0韓国・サムスン(特別ルール) ( 2023年2月12日    北谷 )

<中日・韓国サムスン>WBC球でスプリットを投げる高橋宏(撮影・椎名 航)
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 3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場する侍ジャパン最年少の中日・高橋宏斗投手(20)が12日、韓国サムスンとの練習試合で今春初実戦に臨み、3回を1安打無失点と好投した。最速154キロを計測した直球にスプリットを交えて4奪三振。17日からの宮崎合宿を前に、順調な仕上がりを示した。

 大舞台で戦う準備は万全だ。高橋宏が初回先頭打者へ投じた初球だった。外角に投げ込んだストレートは、いきなり、この日最速の154キロを計測した。

 「いいスタートダッシュを切りたいと思っていたのでよかった。パフォーマンスも上がると思うし、球速もまだ上がる。100%の準備ができている」

 WBC使用球を完全に操っている。象徴する球種が、3回1死一塁から2者連続空振り三振を奪ったスプリットだ。4奪三振のうち3個の決め球となり、特に左打者の外角へ高速落下する宝刀は切れ味抜群。「一番、自信があるボールですし、それで3つ三振を取れたのはよかった」。侍ジャパンでは第2先発を含む中継ぎ起用が見込まれる。外国人打者にはスプリットが効果的とされるだけに、今大会チーム最年少の20歳に期待がかかる。

 初回と3回はノーワインドアップ、2回はセットポジションで投球。「どっちが打者にいい球が行っているか、調子がいい悪いの修正方法だったり、レパートリーを増やそうと試しました」。確認作業と並行して試行錯誤もしつつ計41球。許した安打は一塁後方へのポテンヒット1本。立浪監督も「スプリットも、違うボールで落ち方も違うと思うけど、いい投球をしてくれた。いい形で宮崎に送れます」と評価した。

 登板前には、中京大中京の同級生に刺激を受けた。巨人・中山が紅白戦で戸郷から本塁打を放ったニュースを見て「これは負けていられないと思った」。その笑顔が充実ぶりを物語る。17日からの侍ジャパン強化合宿に向けて、「右の外角には投げられている。もう少し左打者の内角にラインが出てくれば投球の幅は広がる」。高橋宏の上昇曲線に注目だ。(湯澤 涼)

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2023年2月13日のニュース