ソフトB・栗原 三塁本命弾!副主将1号で開幕スタメン前進 藤本監督示唆「将来性を考えたらクリかな」

[ 2023年2月13日 06:30 ]

シート打撃で本塁打を放ち、三塁を回る栗原(撮影・中村 達也)
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 サードに“内々定”だ――。宮崎キャンプ中のソフトバンクは12日、2日連続でシート打撃を行った。今季から三塁手に本格的に挑戦中の栗原陵矢内野手(26)が、特大の一発を含む3打数2安打とハッスル。実戦形式チーム2号は、今季から正式に副主将となっての初アーチ。ライバル、新助っ人ウイリアンス・アストゥディーヨ(31)も攻守で魅せたが藤本博史監督(59)は将来性を重視し、副主将にホットコーナーを任せる意向を早くも強めた。

 狙って打った打球は、文句なしの放物線を描いて丘に消えた。シート打撃で、栗原のこの日最終の3打席目。マウンド上の高橋礼はリリース位置を上げたため、球速アップに成功中。球筋を阪神・青柳に見立ててイメージした。3ボールからの4球目直球を強振。右翼スタンド上段で跳ねて場外へ飛び出した。

 「ファウルでいい、と思い切り振りました。一本打てたのはうれしいけど、この一本で何かが変わることはあんまりないと思います」

 冷静だが“シルバーキャプテン”といじられる立場になって1号だ。今春から副主将に就任して実戦形式で初アーチになった。

 一発だけではない。1打席目には石川に対し2ストライクから142キロを右前打。同職となって“初マルチ”もマーク。「石川さんのテンポが嫌だったが、甘いところにきたので良かった」と手応えものぞかせた。

 指揮官の助言を素直に聞き入れた。シート打撃前の打撃練習で言われた。「スイングはできているし、もっと大きく打ってみたら?ホームラン狙っていいんじゃない?」。笑って応じつつ、即、実践した。「大きくタイミングを取って大きく振ることを意識しました」。結果を残した。

 捕手で入団し、昨季まで主に外野で出場。今季から内野手として本格的に三塁挑戦中だ。昨季序盤に手術した左膝も完治し、フルメニューを消化できている。頼もしい存在に、藤本監督はレギュラーの内々定ランプをともした。

 「ホームラン、完璧やったし、もともと打ってもらわんと困る。打つ方は心配してないし将来性を考えたら(三塁は)クリかな」。ライバルの新加入助っ人アストゥディーヨ、さらに2年目ガルビス、野村勇らも三塁を守るが「レベルの高い競争でアストゥディーヨはファーストかな」と構想をちらつかせた。

 14日の第3クール最終日の紅白戦を前に正三塁手へ“本命弾”を放り込んだ栗原。副主将として、主軸として、高い期待と責任感を背負う。(井上 満夫)

 《川瀬“ちょこちょこ”結果》○…川瀬が、藤本監督から高評価を得た。この日のシート打撃では板東から1打席目で右前打。三塁に走者を置いて又吉からはきっちりセンターに犠牲フライを上げた。「自分の仕事は、次の打者につなぐこと。意識してやっていますし(競争に)負けたくない」。藤本監督は「川瀬いいねえ。ちょこちょこちょこちょこ結果出して、いい活躍している」。内野の全ポジションを守る万能野手を、バレンタインデー前にイチ推ししていた。

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2023年2月13日のニュース