「発表の場」で楽しみなヤングG投手陣 井上、京本、横川の投球に期待

[ 2023年2月11日 08:00 ]

ブルペンで投げ込む井上
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 ブレークへのきっかけをつかむ大事な2日間になるはずだ。巨人は、きょう11日とあす12日に紅白戦を実施予定。2軍選手も参加し、2次キャンプ地の沖縄行きをかけたサバイバルに原監督は「試合というのは発表の場。しっかり目を凝らして見ていきたい」と言った。

 2日間の紅白戦で登板予定の投手で、個人的に楽しみな選手を3人挙げたい。

 4年目の井上。昨年9月に念願のプロ初勝利を挙げ、同11月に行われた侍ジャパンとの強化試合では3回1安打無失点と好投した期待の左腕だ。オフは「日本で一番凄い左投手」と尊敬するDeNA・今永に弟子入り。自主トレ終了後には「全てが勉強になった。いい時間を過ごせた」と振り返っていた。キャンプのブルペンでは、その今永から教わったチェンジアップを重点的に投げ「良い落ち方をしている」と好感触。「(実戦が)楽しみ」と、伸びのある直球が持ち味の21歳が新たな武器で先発ローテーション入りを狙う。

 育成2年目の京本は昨季新人王に輝いた大勢の自主トレに同行した。午前5時からの厳しいトレーニングに食らいついた。「トレーニングへの姿勢、野球への気持ちを1カ月半学ばせていただいた」という右腕が見せる力強いボールに周囲の期待は上昇中。6日の2軍のシート打撃では打者6人相手に安打性の打球を許さなかった。それでも、「やりたいことと体が合っていない」と納得せず。軸足である右足を「くの字」に曲げる大勢そっくりのフォームで投げ込む19歳は、1軍相手の紅白戦へ「真っすぐでどれだけ押せるか」と目を輝かせた。

 5年目の横川は中日に移籍した涌井に弟子入りした。「先発、中継ぎ、抑え、全てで経験と実績がある。どういう練習をしているか肌で感じたかった」と志願した。その自主トレは想像以上に過酷だった。「1日に走る量は余裕で10キロを超えていたと思う。あれだけ実績がある人でもここまでやるのかと思った」と度肝を抜かれた。「今までで一番きつかった」と振り返るが、強じんな足腰で直球は明らかに力強さを増した。1メートル90の長身左腕は、右手を高く上げ、角度をつけて投げ下ろす新フォームでアピール。1軍に合流し、即ブルペン入りした5日には原監督から「迫力が出た。タワーマンピッチャーがまた増えた」と評価された。

 3人に共通しているのは、オフ期間に強い意志を持ち球界の先輩に弟子入りしたこと。ここまでは、その成果が如実に表れている。実戦でどうなるか。期待を持って見届けたい。(記者コラム・小野寺 大)

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