野球アナ人生48年 朗希完全試合実況の舞台裏明かした 「緊張感で体がブルブル 9回はゾーンに」

[ 2022年5月3日 21:15 ]

4月10日、オリックス戦で完全試合を達成したロッテの佐々木朗
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 フリーアナウンサーの山田透氏(70)が3日、ニッポン放送「ショウアップナイタースペシャル いつでも みんなのプロ野球」に出演。ロッテ・佐々木朗希投手(20)の完全試合実況の舞台裏を語った。

 佐々木朗は4月10日のオリックス戦(ZOZOマリン)で、プロ野球28年ぶり16人目の完全試合を達成した。ニッポン放送では、試合中継の有無にかかわらず、関東エリアの球場で開催されている全試合に実況アナウンサーを派遣し、試合実況を行っている。この試合を担当した山田アナは元横浜投手の野村弘樹氏と、ランニングスコアを見ながら快挙を振り返った。

 試合中盤まで完全試合よりも奪三振に意識がいっていたという山田氏。4回にバレラが三振し9者連続三振となったところで「ニッポン放送情報センターから私の携帯に(着信音が)なりました。『次、三振なら日本新記録ですからね』と。この段階では完全試合どころじゃないわけですよ」と力説。吉田正尚が三振し10者連続三振になっても「テーマは三振なんですよ」と語った。

 6回が終わると「まだパーフェクトなんですよ。そろそろ、えっ完全試合なんじゃない?。たった1人の放送席でマイクはオンになってるんで、私は覚えてないんですが、何かブツブツ言っていたらしいんですよ。そろそろ完全試合と意識をし始めてるんですね」。

 1987年の中日・近藤真一と2014年の西武・岸孝之のノーヒットノーランを中継している山田氏でも「7回終わった段階で緊張感で体がブルブル、ドキドキしちゃって。9回を迎えた時には余計な音も電話もいっさい排除ですよね。ゾーンに入っているんですよ。ただ1人の放送席で自分の声がどれくらい返ってるか塩梅が分からないんです」と当時の状況を明かした。

 9回2死、代打・杉本から奪った日本タイ記録の19奪三振よりも完全試合達成に興奮した山田氏。「私の長い48年の野球アナウンサー人生の中で、完全試合は槙原寛己さんの1994年のあのゲーム1個しかない。それだけ凄い。ノーヒットノーランと完全試合は全く違う」と佐々木朗の快挙を振り返った。

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2022年5月3日のニュース