“5月男”阪神・佐藤輝に爆発の予感 3日から超満員の甲子園で「子どもたちに良いところ見せる」

[ 2022年5月3日 05:30 ]

超満員でのプレーを心待ちにする阪神・佐藤輝
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 5月の大爆発の予感だ。阪神は3日から甲子園でヤクルトとの3連戦に臨む。2019年以来3年ぶりに入場制限なしでのチケット前売り完売となり、「超満員」が初体験となる佐藤輝明内野手(23)は本来の装いとなる聖地でのプレーを心待ちにした。新人だった昨年5月は打率・301、6本塁打、19打点と3部門が月別最高。大観衆の後押しと6連勝中のチームの勢いに乗り、得意の季節に大暴れだ。

 超満員の甲子園が、佐藤輝を待っている。「5月の大逆襲」の号砲を鳴らすのは、この男しかいない。プロ入り後、初めて体験する入場制限なしの大観衆に「楽しみですね」と腕をぶした。

 3日からのヤクルト3連戦は「ゴールデンウィーク こどもまつり」として多種多様なイベントが用意されている。大型連休の真っ最中とあって、初戦のチケットは3年ぶりに前売りで完売。観客が多ければ多いほど燃える佐藤輝が待ち望んでいた最高の舞台が整った。

 「5月男」の雰囲気も醸し出している。ルーキーだった昨年は5月の打率・301、6本塁打、19打点が全て月別最高。本塁打は今年4月に7発放って更新したが、打率、打点は今でも月間キャリアハイだ。今季開幕からのチームの大不振の中でもコンスタントに打ち続けてきた主砲が心地よい気候の下、大爆発の予感を漂わせる。

 「子どもたちもたくさん来ていると思うので、良いところが見せられるように頑張ります」

 テレビ画面越しに目の肥えたファンの度肝を抜き、少年少女たちを大喜びさせたのが、ちょうど1年前の5月2日広島戦だった。プロ入り後初の4番に座り、子ども向けの企画でスコアボードにはひらがなで「さとうて」と表記された一戦。1―3の5回無死満塁、野村のチェンジアップを振り抜いた打球は、無人の右翼スタンドに飛び込む8号逆転満塁弾となった。プロ初のグランドスラムで、チームを勝利に導いた。

 初4番で2安打5打点と大暴れしたことには「そうだったかな…覚えてないです」と、ピンとこなかったようだが、満塁弾と聞くと「ああ、はいはい。そうですね」とニヤリ。受け答えも大物感たっぷりだ。無観客だった1年前も、矢野監督に「何かしらファンの記憶に残ることや、びっくりするようなことを起こせる。“佐藤輝、持っているな”と。そういう一日だった」と舌を巻かせた。今年は超満員の大観衆の前で、千両役者がどんなプレーを見せてくれるのか。6連勝のチームをさらに加速させるべく「さとうて」が出陣する。(山添 晴治)

 ▽佐藤輝の昨季5・2広島戦VTR 出場30試合目で初めて4番に座ると、1―3の5回無死満塁から野村のチェンジアップを捉える8号逆転満塁本塁打。新人4番の満塁弾は50年の南村不可止(西日本)以来71年ぶり4人目で、先発4番初試合では史上初となった。6回の第4打席でも適時打を放ち、自己最多の1試合5打点をマークした。

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