本紙記者が選ぶ 大阪桐蔭“以外”のセンバツベストナイン

[ 2022年4月2日 07:45 ]

近江・山田
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 大阪桐蔭の記録ずくめの優勝で幕を閉じた第94回選抜高校野球大会。もし、ベストナインを選ぶとするならば全ポジション、大阪桐蔭のスタメンとしたいところではあるぐらい圧倒的な力を見せつけたが、本稿ではあえて同校の選手を除いてベストナインを選出してみたい。

【投手】
山田陽翔(近江)
 4試合連続完投し代替出場校初、滋賀県勢初の準優勝へ導いた今大会の主役。準決勝の浦和学院戦では左足に死球を受けるも志願の続投で観客の心を揺さぶった。

【捕手】
岸本紘一(金光大阪)
 同校に春夏通じて聖地初勝利のみならず2勝をもたらして8強入り。エース右腕の古川温生と息の合った呼吸で好リードを見せ、4番として打率も・429をマークした。

【一塁手】
佐倉(人ベンに峡の旧字体のツクリ)史朗(九州国際大付)
 「2年生四天王」の野手3人の中で唯一の8強入り。長打こそ出なかったが、1回戦のクラーク戦ではサヨナラ犠飛、2回戦の広陵戦では外野全方向に3安打を打ち分け、パワーだけでなくミート力の高さも見せた。

【二塁手】
堀畑樹(市和歌山)
 1メートル57の小兵だが、俊敏な守備とシュアな打撃が目を引いた。初戦の花巻東戦では2安打で決勝の本塁を踏み、2回戦の明秀学園日立戦でも2安打で好機を拡大し同点を演出。派手さはないが、2番打者としてチームに不可欠な働きが光った。

【遊撃手】
金田優太(浦和学院)
 4試合で打率・647、1本塁打は文句なしの結果。投手としても3試合に登板。投打で4強入りに導いた。敗れた準決勝でもチームで唯一、近江の山田陽翔から3安打。大舞台での強さを証明した。

【三塁手】
中瀬樹(近江)
 大会を通して安定した力を発揮。大会通算・353の高い打率だけでなく、数字に表れない選球眼の良さはトップレベル。守備でも横っ跳びでの好捕を見せるなど、準優勝の立役者の一人だった。

【外野手】
清谷大輔(近江)、黒田義信(九州国際大付)、永井士航(星稜)
 清谷は主に下位の9番を打ったが、2回戦の聖光学院戦で3安打3打点と大活躍。決勝でも3回先頭で大阪桐蔭・前田悠伍からいい当たりの左前打を放つなど、ラッキーボーイ的な活躍だった。
 黒田は2回戦の広陵戦で5打数4安打4打点と独り舞台の大活躍。準々決勝の浦和学院戦でもチーム唯一のマルチ安打で、バットコントロールのうまさが光った。
 永井は1回戦の天理戦こそ6打数無安打と出遅れたが、2回戦の大垣日大戦で5打数4安打の固め打ち。走攻守すべてでバランスの取れたプレーを見せた。

 他にも素晴らしい活躍を見せた選手は多数いたが、厳選させてもらった。春に腕を磨き、全校が“打倒大阪桐蔭”で挑む夏は、果たしてどんなドラマが生まれるだろうか。(記者コラム・北野 将市)

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2022年4月2日のニュース