平成の怪物・松坂氏が開幕直前セ・リーグ占う 3年ぶり「延長12回」で生きる中日12球団トップの投手力

[ 2022年3月24日 05:30 ]

中日の大野雄(撮影・椎名 航)
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 いよいよ25日、プロ野球の22年シーズンが開幕する。今年から本紙評論家に就任した元西武の松坂大輔氏(41)が、セ・リーグの注目チーム、気になる存在の選手を挙げた。2月の春季キャンプでは12球団全てに足を運ぶなど熱心な取材を続けた。そんな松坂氏による今季のプロ野球の見どころは――。

 セ・リーグでは昨季最下位ながら、DeNAが面白い存在だと思います。打線は牧選手を中心に破壊力があり、投手陣も駒がそろってきました。ただ、ソト、オースティンの両助っ人が開幕戦の出場が微妙なのが不安材料です。相手投手からすれば、この2人のいない打線は心理的にも多少、楽になります。昨季も外国人不在でチームは開幕から出遅れました。2人が早めに復帰することを三浦監督も祈っているでしょうし、そうなれば怖い存在です。

 今季は3年ぶりに延長12回制となることも、シーズンを戦う上で重要な点になると思います。どのチームにも言えますが、先発投手は少しでも長いイニングを投げて試合をつくる。そして接戦を任せられるリリーフ投手を増やさなければならない。それを踏まえて楽しみなのが自分の古巣でもある中日です。

 昨季もリーグ防御率がトップだった投手陣は万全だと思います。先発、リリーフの質、量ともに12球団でトップクラスでしょう。大野雄、柳、小笠原投手の3本柱に、高卒2年目の高橋宏投手も楽しみな存在。ロッテ戦に先発した21日の映像を見ましたが、素晴らしいボールを投げていました。自分は守りのいいことが強いチームの条件の一つだと思っています。この屈指の投手陣を、攻撃陣がいかに援護するか。中日浮上の鍵はここにあるのではないでしょうか。

 選手では自分より1学年上のヤクルト・石川投手に注目しています。石川さんは現在、177勝。残り23勝の通算200勝に、今シーズン中にどこまで迫れるか。非常に楽しみにしています。

 ≪昨季“悔幕”最下位・DeNA巻き返す≫三浦監督の就任1年目だった昨季のDeNAは開幕ダッシュに失敗した。コロナ禍の影響でソト、オースティンら助っ人の来日が遅れて純国産打線に。3月26日の開幕から2分けを挟んで6連敗。4月9日の阪神戦からは2分けを挟んで10連敗を喫した。同27日の時点で4勝20敗4分けの勝率.167。そのまま最下位でシーズンを終了した。

 ≪ヤクルトの42歳・石川好調キープ≫1月22日の誕生日で42歳となったヤクルト・石川はオープン戦でも好調をキープした。3試合に先発。10回1/3を投げて6安打3失点、防御率2・61だった。オープン戦最終戦となった21日の西武戦は3回1安打無失点で「いい調整ができたと思う」。シーズンでは開幕2カード目となる29日からの神宮での巨人3連戦での先発が有力だ。

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