「スタメン俺 狙っている」甲子園V駒大苫小牧の4番・本間篤史氏がTRANSYS監督に就任

[ 2022年3月24日 05:30 ]

部員を前に話す本間監督
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 社会人野球クラブチーム・TRANSYS(千歳市)に今季、本間篤史監督(33)が就任した。甲子園で05年夏に優勝、06年夏に準優勝した駒大苫小牧で4番として活躍し、亜大、JR北海道硬式野球クラブを経て、19年からTRANSYSでコーチ兼任(19、20年)、助監督兼任(21年)としてプレーしてきた。公式戦初采配は都市対抗北海道地区1次予選(5月20日開幕)で、あまたの経験を元に監督兼選手として名実とも先頭に立つ。

 早くも雪が取り除かれた自社グラウンドで本間監督がノックを打つ。「監督」に加え、「選手」としてもグラウンドに立つ。「楽しみだけど責任があるので難しい。なおさら選手もとなると。でも充実している」と笑う。

 昨年までコーチ、助監督兼任外野手として計3年間プレー。スタッフとしての責任と、選手としての“あと一歩”を味わった。以前から高校の恩師・香田誉士史監督(50、現西部ガス監督)が「甲子園まで行かせるのが指導者の仕事で、甲子園は選手が楽しむところ」と話していたのを耳にしていた。同じ立場となり「行かせないといけないですよね」と覚悟を決めた。

 監督として早速「3人主将制」を取り入れた。部員は、シフト制で平日休み、早朝勤務開始で午後早く終了など、状況が同じではない。本間監督自身も仕事の関係で練習に参加できるのは週末だ。「そうなると1人主将では締まらないのかなと。“副キャプテン”とすると、それ(肩書)にとらわれそう」と意図を明かす。

 選手としての意欲にも陰りはない。全体練習後に自分の練習時間を確保するなど準備を進める。今季も指名打者として挑み、出塁時は塁上からサインを出すという。「“スタメン俺”は狙っている」と笑いつつ「負けない自信はある。でも、超える人が出てきてほしいし、出てきてくれないと」と言った。

 今季のチーム目標は「『魅了』~クラブチーム革命~」。最大目標は6年ぶりの全日本クラブ選手権(8月)出場、都市対抗は2次予選進出と本大会での補強選手選出を目指していく。「一人一人の意識をもっともっと変えていかないと」。勝利とそのプロセスを知る新監督が思いを胸に走りだした。(竹内 敦子)

 ◇本間 篤史(ほんま・あつし)1988年(昭63)8月3日生まれ、余市町出身の33歳。駒大苫小牧では1年秋の明治神宮大会から3年夏まで4番。甲子園には05年春(2回戦)、05年夏(優勝)、06年夏(準優勝)の3度出場。05年明治神宮大会優勝。06年日本高校選抜。亜大を経てJR北海道硬式野球クラブに17年まで在籍。一度引退したが、19年に現役復帰した。18年夏の甲子園100回大会ではレジェンド始球式を務めた。家族は妻と長男。1メートル78、92キロ。右投げ右打ち。

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