ソフトバンク・栗原 打率3割&フルイニング出場へ猪突猛進!ケバブポーズ「今年も継続」
雄牛のように力強く突き進む――。ソフトバンクの栗原陵矢捕手(24)が、丑(うし)年の2021年シーズンにさらなる飛躍を誓った。昨季はいずれもチーム2位の17本塁打、73打点を記録するなどブレークし、日本シリーズではMVPの活躍。打率3割など厳しいノルマを今季の目標として掲げた。ファンの心をギュッとつかむ活躍からモー目が離せない。
――明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。さて、ねずみ年の年男だった2020年はどんな一年でしたか?
「いろんなことがあって、いろんなことを経験できた一年だったなと思いますね」
――そして丑年の2021年を迎える。どんな一年にしたい?
「猪突猛進はイノシシなんですが…。牛のように突進して行きます。とにかく前に進んで行きたいと思います」
――福井県出身ですが、正月の雑煮は福岡県とはやはり違う?
「かつおぶしに餅米のモチが入った白だしの雑煮ですね、うちは。でも、福岡の正月料理もおいしくて好き」
――2020年は見事に駆け抜け、最後には日本シリーズMVPを獲得。名前が呼ばれた瞬間の気持ちは?
「いやー、ただただうれしかったですよ。MVP、ということは“やった!賞金やん!”と、思いました」
――ただ、ポストシーズン6試合を全体的に振り返ると、打撃の好不調の波があった
「そうなんです。(日本シリーズ)最後の打席は、打ちたいなーと思いましたね。クライマックスシリーズでも、いろいろと意識しちゃってダメでしたね。コンスタントに、打ちたかったです」
――2020年を戦い抜いて、見つかった成長点は?
「野球に対しての取り組み方、姿勢は、自分の中では少し変わったかな。私生活でも、より一層、野球選手としての行動を頭に入れるようになりました」
――高卒6年目で開幕初スタメン。自身のサヨナラ打から始まった。出場118試合で印象に残る試合は?
「ベストゲームは1試合2本塁打した日本ハム戦(8月28日)ですかね。1本目は、中村晃さんとの自主トレの成果が全て詰まったもの。2本目は自分が狙った球、コースに来て狙って本塁打にできた打席でしたね」
――一方で、悔しい思いをした試合は?
「スタメンを初めて外れる前のロッテ戦(9月25日)ですね。1打席目の凡打(二ゴロ)が全てを物語った。頭で思っていることと体が全く違う動きで。あの打席は、ああ、こういうこともあるんだという感じでした。翌日にスタメン落ちを言われました」
――9月26、27日に2試合出番なし。ベンチで何を見直した?
「去年まで試合に出たい、出たいと思っていて。いざ出場して結果が出なくなって悩んで、態度に出ていた自分を反省しました。出たいと思うなら楽しく、ガムシャラにできるんやないか。そこから変われたと思います」
――打力でブレークしたのと同時に、試合での容姿にも注目が集まった。目の下を黒く塗るアイブラックはいつから?
「9月中旬くらいからですね。中村晃さんが先にやっていて、よく2人でメジャーの試合や、話をしたりするので一緒にやろうと」
――ヒットを打った後に塁上やベンチ前で披露していた、タティス・ジュニア(パドレス)をまねたパフォーマンスは?
「(8月16日のオリックス戦で)アルバースから初回に先制タイムリーを打ったときから、恥じらいなく始めました。松田さんやバレンティンを見ていて、いいなと思っていましたし、周りやベンチが盛り上がったりしていいな、と思ったのがきっかけですね」
――「ケバブ・ポーズ」と言われ出したのはいつから?今後も継続する?
「なんかテレビ局の方に言われだして。ケバブポーズ、じゃあそれでいいやと。とりあえずは、今年も継続しますね。このままでいくかは、まだですが」
――ベンチ前の声出しではアンパンマンのものまねを披露して士気を上げた。もともと盛り上げ隊長なの?
「いや全然、違います(笑い)。もともとは人をいじるタイプの人間でした。徐々に変わっていきましたね」
――さて来季に向けて、オフは今年も中村晃と自主トレを行う。現時点でのテーマは?
「しっかりと走り込みからしないといけませんし、バットを振る量もそうですが、しっかりとしたフォーム作り。自分の形をまずつくっていこうと思っていますね」
――来季の具体的な目標は?
「1年間、安定した結果を残せるように。途中交代や出られない悔しさを味わったので、最初から最後まで出たい。打率3割とフルイニング出場ですね」
――来春キャンプから小久保ヘッドコーチが、主に野手陣を見守る。何を学びたい?
「今までお話しさせてもらうこともなかった。厳しい方というのは聞いた。野球人としてしっかりと1年間、戦えるように厳しく指導していただきたい。人間として、成長させて頂きたいです」
――来季も捕手登録の方向と聞いた。捕手へのこだわりは?
「マスク?うーん、やっぱり、試合に出たいですね。現段階ですが、スタメンマスクへのこだわりは、そこまではないですね。もっと出られたら」
――外野は来季も超激戦区。中村晃も外野手争いに加わる。さらに、し烈を極めるが?
「やっぱり打たないと出られない。文句を言えないような、成績をまず残したいな。コンスタントに結果を出しつつ、キープしつつ、チャンスに強い打者でありたいです」
◆栗原 陵矢(くりはら・りょうや)1996年(平8)7月4日生まれ、福井県出身の24歳。春江工(現坂井)では1年秋に神宮大会4強も、2年春のセンバツでは初戦敗退。3年夏の福井大会では初戦敗退するも、U18日本代表に選ばれ主将を務める。2014年ドラフト2位でソフトバンク入団。17年6月13日の巨人戦に代打で1軍初出場。6年目の昨季ブレークし、108試合に出場して打率・243、17本塁打。73打点をマーク。1メートル79、75キロ。右投げ左打ち。
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