智弁和歌山・高嶋名誉監督「開会式がないのは寂しいけど…」

[ 2020年3月5日 05:30 ]

選抜高校野球 無観客試合で開催準備

智弁和歌山・高嶋名誉監督
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 無観客ながら大会開催に向けた準備をすることになり、智弁和歌山前監督で甲子園大会最多68勝を誇る高嶋仁氏(73=智弁和歌山名誉監督)は出場校が甲子園で野球ができる可能性が出たことを喜んだ。報徳学園監督として阪神淡路大震災があった1995年選抜大会に出場した永田裕治氏(56)は、選手のモチベーションとコンディションを整える難しさを訴えた。

 ▼高嶋仁・智弁和歌山名誉監督 心配していたが、お客さんや応援団がいなくても、大会が行われ、甲子園で試合ができるのは良かったと思います。開会式は特別な場なので、それがないのは寂しいけど、そんなことは言ってられない。できるだけでもありがたい。他の競技の開催中止が相次いでいる中、出場する学校、選手には野球ができることに感謝しながらプレーしてほしいと思います。開催の方針を受け、各校ともいいプレーをして勝つんだという前提で練習に取り組むことができる。とにかく大会までケガのないように、しっかりと練習してほしい。いろんな意味でいつもと違う大会になるけど、野球ができるだけでも本当にありがたいことだと思っています。

 ▼永田裕治・前報徳学園監督 開催する方向にかじを切った以上、出場校は決定に従い準備していくだけ。阪神大震災が起きた95年は被災者を勇気付けたいという目的もあって大会が開催されたが、今回は状況が違う。当時は震災発生から1カ月以上、ほとんど練習もできなかったし、(野球を)やっている場合でもなかった。監督としては選手に今持てる力を何とか出させてやりたいという思いだけだった。練習をしていなかったので、特に投手は故障やケガといったリスクを考えながらやった。今は球数制限もあり、当時以上に故障予防に注意が払われていると思うが、選手はやりたい思いが先行するだけに練習が制限される学校で現場を預かる人間はいろいろな準備をしていく必要がある。

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2020年3月5日のニュース