球児 気迫の2回零封 ジェフ超え球団最多155ホールドP

[ 2017年4月7日 05:55 ]

セ・リーグ   阪神5―4ヤクルト ( 2017年4月6日    京セラドーム )

<ヤ・神>延長10回1死一塁、上田(右)の一ゴロで、ベースカバーに入る藤川(左)
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 気迫の投球がサヨナラ劇を呼び込んだ。同点で迎えた延長10回から阪神・藤川が7番手で登板。ブルペンに残っていた中継ぎ投手は岩崎だけで、総力戦と言っていいゲームで重責を託された、かつての守護神は2回1安打無失点。期待に応える快投でサヨナラ劇を演出した。

 「もう終わったこと。また明日。先は長い」

 一瞬の喜びに気持ちが左右されることはなかったが、勝利の立役者の一人であることは間違いない。圧巻は10回1死一塁からの守りだ。カウント1ボールからバスターエンドランを仕掛けた上田の打球は一、二塁間に飛んだ。グラブの先で一塁手の原口が懸命に捕球。その瞬間、全力疾走でベースカバーに向かっていた藤川が送球を受け取り一塁ベースを駆け抜けた。完璧なフィールディングでピンチ拡大の芽をつんだ。「一つだけ自分らしいというのを挙げるとすれば、あれ。当たり前だけど。そういうことができることが重要」。細かいワンプレーだけには反応した。

 11回は西浦を速球で右飛に仕留め、続く山田は3球すべて速球で一邪飛。2死からはバレンティンにも全球速球で勝負。フルカウントから3球連続でファウルされたが、最後までこだわり高め143キロで中飛にねじ伏せた。

 「2イニング行ってくれて。昔の良い時の球児を思い出すようなフライアウトで切ってくれて。さすがでしたね」と金本監督も脱帽した。

 藤川は今季初勝利をマークし通算155ホールドポイント。ウィリアムスを超え球団最多となった。また一つ金字塔を打ち立てた猛虎の頼れるセットアッパーが金本阪神を価値ある勝利へと導いた。(山本 浩之)

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2017年4月7日のニュース