2季連続女王の美夢有 ついに今季初V王手!プロテスト合格・弟の前で進撃「来てくれてうれしかった」

[ 2024年9月15日 04:00 ]

女子ゴルフツアー 住友生命レディース東海クラシック第2日 ( 2024年9月14日    愛知県 新南愛知CC美浜C(6560ヤード、パー72) )

<住友生命レディス第2日>17番、パーセーブし笑顔の山下美夢有(撮影・井垣 忠夫)
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 2季連続女王の山下美夢有(23=加賀電子)が今季初優勝に王手をかけた。1打差2位から出て5バーディー、ボギーなしの67をマークし通算12アンダー。単独首位で最終日を迎えるのは今季初めてで、23年のツアー選手権リコー杯以来となるツアー通算12勝目を目指す。昨年のプロテストに合格したルーキーの菅楓華(19=ニトリ)が首位から出て70で回り、通算10アンダーで2打差の2位につけた。

 年間女王争いも佳境の後半戦に入り残り11戦。山下が今季初Vに王手をかけた。1番で10メートルのロングパットをねじ込んでバーディー発進。ボギーなしの安定感抜群のプレーで順調にスコアを伸ばすと、18番パー4では残り145ヤードの第2打を3メートルにピタリと寄せてバーディーで締めた。

 「まずまず。徐々に良くなっているかなと思います。全体のリズムが良かったのかな」

 今季は優勝こそないものの、国内ツアーでは直近10試合連続でトップ10入りと女王の強さは健在。2位は全米女子プロ選手権を含む7度と毎週のように優勝争いを演じ、今季6勝の竹田麗央(21=ヤマエグループHD)に続くメルセデスランク2位につける。「今は結果につながらなくても、父と話しながらそれを信じてやっているので、特に落ち込むこともない」。さらに強くなるべく、コーチの父・勝臣さんとともにコツコツと練習に励んできた。

 大好きな家族の存在が山下を後押しした。先月行われた日本プロゴルフ協会(PGA)の最終プロテストで弟・勝将(まさゆき、21=近大4年)がトップ合格。お祝いに洋服をプレゼントし「私自身も頑張らないと」と刺激を受けた。この日は勝将が現地で見守る中で好スコアをマーク。「今日来るっていうのも知らなかった。来てくれてうれしかった」と姉としての威厳を示し満足そうに笑った。

 ラウンド後は勝臣さんとともに練習場へ直行。決戦の最終日に向けて、黙々と球を打ち込んだ。「目の前に集中して、明日もしっかり伸ばせるように頑張りたい」。首位に立った女王の勢いは誰にも止められない。 (山手 あかり)

《ルーキー菅 同組女王から学ぶ》 単独首位で出たルーキーの菅は70で回り、首位と2打差2位で最終日を迎える。4番でボギー先行も、6番でチップインバーディーを決めるなど前半は2つスコアを伸ばしてターン。後半は我慢の展開もアンダーパーでまとめ「バーディーを取れてから流れ良く行けた。前半は悪くなかった」とうなずいた。この日は2年連続年間女王の山下と初めて同組でプレー。「勉強させてもらおうといろいろプレーを見ていた。全部が安定していた」と振り返った。

《昨年完全V明愛 3位浮上》 昨年覇者の岩井明はこの日ベストの66をマークし、首位と4打差の3位に浮上した。2番でバーディーを先行させて勢いに乗ると7、8番でも連続バーディーを奪取。ボギーなしで18ホールを終え「パターで長いのが入ってくれたので、その分助かりました」と汗を拭った。昨年は3日間、首位を譲らない完全優勝でツアー2勝目を挙げた思い出の大会。「いつもと変わらずいきたい。相性はいいと思います」と自身初の大会連覇を狙う。

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