ああっ…史上初の父子金メダルの夢散る 頭抱え無念の斉藤立 準決勝一本負け 3位決定戦で意地の銅必ず

[ 2024年8月2日 23:49 ]

パリ五輪第8日 柔道 ( 2024年8月2日    シャンドマルス・アリーナ )

<パリ五輪 柔道>男子100キロ超級、準決勝で敗れる斉藤立(撮影・平嶋 理子)
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 柔道100キロ超級の斉藤立(22=JESグループ)が2日、準決勝で金民宗(23=韓国)に背負い投げ一本で敗れ、金メダルならず。史上初の父子金メダルの夢はお預けとなったが、意地の銅メダル獲得へ3位決定戦に挑む。

 気迫のこもった表情で立った準決勝の舞台。一瞬の隙を突かれ、体がクルリと一回転した。2分45秒、背負い投げを食らい一本負け。その瞬間、斉藤は頭を抱えた。負けた…。呆然とした表情で引き揚げる斉藤の表情が、ショックの大きさを物語っていた。

 父が連覇を成し遂げた五輪の畳。同じ場所に立った斉藤のデビュー戦は圧巻だった。東京五輪金メダリストを相手に1分31秒、豪快な内股で一本勝ち。準々決勝も気迫を前面に出し、8分を超える激闘を制した。だが、父が2度立った決勝の畳には、パリ五輪ではたどり着くことができなかった。

 天国の偉大な父に誓った金メダルの夢はかなわなかった。しかし、戦いはまだ終わっていない。父だけでなく、支え続けてくれ、スタンドで祈るように両手を握り締め声援を送ってくれた母のためにも、必ず銅メダルを持ち帰る。

 ◇斉藤 立(さいとう・たつる)2002年(平14)3月8日生まれ、大阪府出身の22歳。東京・国士舘高、国士舘大を経て、今年4月からJESグループ所属。父は84年ロサンゼルス、88年ソウル大会を連覇し、男子日本代表監督や強化委員長を歴任して15年1月に胆管がんで亡くなった仁さん。小1の時に兄・一郎さんが柔道を始めることになり、同時に開始。小6で全国少年大会、中3で全国中学校大会を制覇。19年には史上最年少の17歳52日で全日本選手権に出場し、3回戦敗退。22年には史上初の父子制覇を果たし、同年の世界選手権は初出場で2位。昨年8月にパリ五輪代表に内定。父子代表も日本柔道界では初の快挙となった。

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