「冷凍庫には食品を詰め込まないほうがいい」ウソ?ホント?冷凍博士に聞いた【誤解しがちな冷凍保存テクニック】

[ 2023年10月21日 09:00 ]

賞味期限が近い食品を見て、捨てるのがもったいないからとりあえず冷凍! と、なんでもかんでも冷凍庫に入れてしまう。自炊あるあるです。冷凍すればひとまずは安心なのか、はたまた味や栄養が落ちるのか。そもそも正しい冷凍保存の方法とは。

日本における食品冷凍学の第一人者である“冷凍博士”・鈴木徹先生に、冷蔵・冷凍・解凍の正しい知識を教えてもらいました。

「冷凍室にはできるだけ食品を詰め込まないほうがいい」ってホント?

ウソ! 冷凍室はできるだけ詰め込んだほうが保冷効果は高くなる

「冷凍室のデフロスト機能や開閉の影響を最小限に抑えられるため、ある程度詰め込んだほうが保冷効果を高めることができます。」(鈴木先生)

ぎゅうぎゅうに詰めると冷える効果が下がるとか、そんなウワサを聞いたこともありますが、適度に詰めたほうが保冷効果はアップ。

▲空きが多いNG例

▲これくらいがちょうどよい

ちなみにパーシャル室は長期保存には向いていない

冷蔵庫のパーシャル室。一定のサイズ以上の冷蔵庫についている、半冷凍状態にしてくれるスペースです。

冷凍室と同様に長期保存できると思われがちですが、パーシャル室は短期保存向けのスペースです。

「パーシャル室は長期保存には向きません。冷凍庫は大体-18℃に設定されているので低温細菌が増殖しないですが、パーシャル室は大体-2℃~-1℃の設定なので、菌が増殖します。よって、パーシャル室でも1週間ほど置くと色も変わり、鮮度も落ちます。」(鈴木先生)

教えてくれたのは

東京海洋大学 産学・地域連携推進機構 特任教授
鈴木徹(すずき・とおる)


東京水産大学(現東京海洋大学)食品工学専攻修士修了。一般社団法人食品冷凍技術推進機構FFTech 代表 。 日本における食品冷凍学の第一人者。『無駄にしない!おいしく食べ切る!冷凍保存&解凍テク 』 (朝日新聞出版)など多くの書籍を監修。テレビ東京「なないろ 日和!」、「ソレダメ!」、日本テレビ「ネクストブレイク」などメディアでも多数出演。

<Edit:編集部>

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