山下美夢有、ツアー新60 12バーディーで異次元首位発進!中嶋師匠の前で決めた

[ 2022年9月24日 04:11 ]

女子ゴルフツアー ミヤギテレビ杯ダンロップ女子 第1日 ( 2022年9月23日    宮城県 利府GC=6491ヤード、パー72 )

18番、笑顔を見せる山下美夢有(撮影・西尾 大助)
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 メルセデス・ランキングでトップを走る山下美夢有(みゆう、21=加賀電子)が18ホールでのツアー新記録となる60をマークした。12バーディー、ボギーなしで回り、稲見萌寧(23=Rakuten)らのツアー記録を1打更新。2位に5打差をつけ、今季3勝目に向けて絶好のスタートを切った。65で回った川岸史果(27=加賀電子)が2位に続いた。

 最終18番で6メートルを沈め、12個目のバーディーを奪って60とした山下は右手で力強くガッツポーズ。心の中で、これまで64だった自身の「ベストスコアを更新した!」と喜んだ。だが、それがまさかツアー新記録だったとは…。ホールアウト後に聞かされて驚いた。

 「ツアー新記録だとさっき知ったばかりなのでビックリ。アテストで間違えないよう、いつも以上に確認しました(笑い)。楽しかったです」

 実は前日までは「イマイチだな」と不安もあった。弾道測定器でショットの縦距離を確認し、パットも距離感だけを意識してスタート。2番パー5で第3打を50センチにつけたバーディーを皮切りに前半で6バーディーを奪う。後半に入るとグリーン上で「ラインのイメージが湧いてきた」と、いわゆるゾーンに突入。山下の異次元のゴルフに同組の菅沼は、自身も68の好スコアにもかかわらず「オーバーパーを打ってる感じ」と感嘆の声を上げるほどだった。

 今大会の特別協賛社、住友ゴム工業と用具契約を結ぶホステスプロでもある。今週からスリクソンの新モデルの1WとFWを投入し、フェアウエーを外したのはわずか1ホールとショットが安定。「多くチャンスにつけることができた」。さらにこの日は指導を仰ぐ中嶋常幸が来場し、「久しぶりに会えるので楽しみだった」と明かす。その中での新記録樹立だ。ツアー通算48勝のレジェンドも「1つ教えたら3つにも4つにもできる子。技術は何も心配していないよ」と太鼓判を押した。

 今季3勝目に向けて最高のスタート。ここまで国内ツアー11試合連続のトップ10入りと抜群の安定感を誇る21歳は「まだ2日ある。今日以上のスコアは出ないと思うので、少しでもアンダーパーを目指して頑張る」と気を引き締めた。

 ≪21年萌寧ら61を更新≫山下は国内ツアー新記録となる18ホールでの最少ストローク60をマークした。これまでは21年の中京テレビ・ブリヂストン・レディース第1ラウンドで稲見萌寧、12年のサントリー・レディース最終ラウンドでキム・ヒョージュ(韓国)が記録した61だった。

 ▼樋口久子氏 (山下は)素晴らしかった。プレーしていて楽しかったのでは。女性でも60を出せるというのは、ほかのプレーヤーにも刺激になると思う。(日本女子プロゴルフ協会顧問、今大会のテレビ解説を務める)

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2022年9月24日のニュース