アメフト大産大付、復活見えた10年ぶりV MVP小段主将「一番強いことを秋に証明したい」

[ 2022年6月19日 15:06 ]

第51回関西高等学校アメリカンフットボール選手権大会決勝   大産大付34―0関学高 ( 2022年6月19日    王子スタジアム )

優勝し、表彰を受ける大産大付・小段主将
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 名門復活の咆哮が聞こえた。10年ぶりに手にした春のタイトル。宿敵・関学高を圧倒しての優勝でも、大産大付・山嵜隆夫監督に手放しの喜びはない。名将は、もっと先を見据えていた。

 「これが秋のシーズンやったら、大喜びしてるけどね。(秋は)みんなマークしてくるし、こんなにうまくいくはずはないでしょう」

 大阪大会で敗れた箕面自由学園を準決勝で下して迎えたファイナル。小段天響主将のビッグプレーが流れを呼び込んだ。7点を先制した直後の第2QにインターセプトTD。第3Q開始直後にもインターセプトで相手の出鼻をくじき、大勝劇の先頭に立った。

 「(1本目の)インターセプトは狙っていた形。うちが一番強いことを秋に証明したい」

 まばゆい光を放つMVP(最優秀選手)のトロフィーが誇らしい。あのQB高田鉄男、WR木下典明らを擁し、1999年からクリスマスボウル4連覇を果たした強豪も、秋は早大高等学院と優勝を分け合った2011年以来、高校日本一の座から遠ざかる。「あの頃は100回試合したら100回勝つ自信があったけど、今は違う。日本一になるのは、こんなに難しいんだと実感しているけど、何とか…」。高校アメフト界の誇る名伯楽は、静かに捲土重来を期していた。

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