世界水泳【林享の目】400M個人メドレー6位の瀬戸に「周りを気にしすぎた消極的なレース」

[ 2022年6月19日 21:53 ]

世界水泳第1日 ( 2022年6月18日    ハンガリー・ブダペスト )

<世界水泳第1日>男子400メートル個人メドレー決勝、メダルに届かず厳しい表情の瀬戸大也(撮影・小海途 良幹)
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 競泳の男子400メートル個人メドレー決勝で、前回王者の瀬戸大也(28=TEAM DAIYA)は4分11秒93の6位に終わった。全体4位通過した予選の4分10秒51からタイムを落とし、目標に掲げた4分7秒台には大きく届かず。同種目5大会連続のメダルを逃した。瀬戸の泳ぎを林享氏が分析した。

 周りを気にしすぎたのか、決勝の瀬戸は消極的なレースをしてしまった。得意の第1泳法のバタフライで出遅れ、続く背泳ぎでも引き離された。第3泳法の平泳ぎは安定していたが、前半で遅れたのがすべて。疲れもあったのか、予選に比べて泳ぎに切れもなかった。今大会前は6日まで国内で調整し、海外でレースをこなさずに本番を迎えた。本来は海外でレースを積んで調子を上げるタイプ。時差調整なども含めて難しい面があったのかもしれない。

 五輪翌年のレースはモチベーションの問題もあり、参考にならない部分はある。瀬戸はコーチを変えて新たな環境に慣れている段階で、24年パリ五輪に向けては来年の世界選手権福岡大会の結果が一つの目安になる。20歳のマルシャンをはじめ、若手のライバルが伸びている中、ベテランとして経験を生かした強化や調整をいかにできるかがポイント。今後につなげる意味でも、残る200メートル個人メドレーに期待したい。(92年バルセロナ五輪100メートル平泳ぎ4位、東海学園大監督)

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