ラプターズ3連敗 V率0%の崖っ縁 最大17点のリードを守れず76ersに延長で苦杯

[ 2022年4月21日 12:35 ]

延長の残り0・8秒、決勝の3点シュートを決めた76ersのエンビード(AP)
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 NBAは20日にプレーオフ東地区1回戦の3試合を各地で行い、第5シードのラプターズは地元トロント(カナダ・オンタリオ州)で第4シードの76ersに延長の末に101―104(前半56―46、延長6―9)で敗れて3連敗。7試合制のプレーオフで0勝3敗となったのは通算144回目だが、過去143回でシリーズを逆転したケースはなく、ラプターズは“シリーズ突破確率0%”という崖っ縁に立たされた。

 ラプターズは第2Q序盤で最大17点をリード。しかし第3Q終了時点では1点差にまで詰め寄られた。第4Qでは5度同点にされたものの、この試合ではここまで一度もリードは許さなかった。

 しかし95―95で迎えた残り26・6秒、ジェームズ・ハーデン(32)の6反則退場の際に得たフリースロー(FT)を、この日3点シュートを2本とも決めて20得点を稼いでいたプレシャス・アチューワ(22)が2本とも失敗(今季のFT成功率は59・5%)。このあと76ersはジョエル・エンビード(28)とトバイアス・ハリス(29)がシュートを外しており、アチューワが1本でもフリースローを決めていれば違った結果になったかもしれない一戦だった。

 ラプターズではOG・アヌノビー(24)がチーム最多の26得点をマークしたものの、100―101で迎えた延長の残り26・2秒のフリースローは1本目を決めて同点にしたものの2本目は失敗。ここでも勝ち越すことはできなかった。18日の第2戦で体調不良で無得点に終わっていたゲイリー・トレントJR(24)は4本の3点シュートなどで24得点。フレッド・バンブリート(28)とパスカル・シアカム(28)の主力コンビはともに12得点にとどまり、フィールドゴール(FG)の成功は2人合計で29本中9本に終わった。

 第2戦で左足首を痛めた新人のスコッティー・バーンズ(20)は欠場。第3戦には9人が出場したが、渡辺雄太(27)は2試合連続で出場機会がなかった。

 76ersはレギュラーシーズンのこのカードでは1勝3敗だったがプレーオフでは3戦全勝。マティス・サイブル(25)が新型コロナウイルスのワクチン未接種のためにカナダに入国できず、ディフェンス力のあるガードを1人欠いての試合だったが、今季の得点王でMVPの最終候補に入っているエンビードが33得点と13リバウンドをマーク。101―101だった延長の残り0・8秒にはスローインを受けた直後にターンアラウンドからの3点シュートをねじ込んでこれが決勝点となった。

 一方、第2シードのセルティクスも第7シードのネッツに最大17点差をつけられながら114―107(前半55―65)で逆転勝ちを収めて地元ボストン(マサチューセッツ州)で2戦2勝。ジェイレン・ブラウン(25)が22得点、第1戦でブザービーターを決めたジェイソン・テータム(24)は19得点と10アシスト、ポイントガードとして史上2人目の最優秀ディフェンス賞に輝いたマーカス・スマート(28)は12得点をマークし、出場8人中7人が2ケタ得点を挙げて接戦をものにした。

 ネッツではケビン・デュラント(33)がフリースローを20本中18本を決めて27得点。しかし第1戦で39得点を稼いだカイリー・アービング(30)は40分出場しながら10得点に終わり、後半はこの2人で17本のFGを試みたものの成功したのはアービングの1本だけだった。

 <19日の結果>
 ▼東地区1回戦
(2)*セルティクス(2勝)114―107(7)ネッツ(2敗)
(4)76ers(3勝)104―101(延長)(5)*ラプターズ(3敗)
(6)ブルズ(1勝1敗)114―110(3)*バックス(1勝1敗)
 *はホームチーム、カッコ内の数字は地区内シード順

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