【玉ノ井親方 視点】威力増した阿炎の突っ張り 腰から前に出て両足そろわなくなった

[ 2022年1月14日 05:30 ]

大相撲初場所5日目 ( 2022年1月13日    両国国技館 )

北勝富士(手前)を攻める阿炎(撮影・郡司 修)
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 阿炎が先場所苦杯をなめた北勝富士に付け入る隙を与えず、勝ちっぱなしの5連勝を飾った。

 もろ手突きから喉輪で相手の体を起こすと、一気に前に出てそのまま押し切った。幕内に復帰してからの阿炎は、当たる姿勢が以前よりも低くなり、頭でも当たっていくようになった。二の矢の足の運びも良くなり、腰から前に出る形になって突っ張りの威力が増した印象だ。さらに両足がそろわなくなったことで、いなされても体が泳がなくなった。

 何より、突っ張ってから引くことがなくなったのが良い。いろいろな問題があって再出発することになり、自分が変わった姿を応援してくれている人たちに見てもらいたいという気持ちが相撲内容に表れている。今場所も挑戦者の気持ちを忘れずに取り続けていけば、面白い展開を演出できるはずだ。(元大関・栃東)

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