男子決勝は堺VS名古屋、女子は久光VS東レ 天皇杯・皇后杯全日本バレーボール選手権

[ 2021年12月19日 05:30 ]

<東レ・名古屋>5大会ぶりの日本一を逃し、S藤井(21)を中心に無念の東レメンバー
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 2021年天皇杯・皇后杯全日本バレーボール選手権大会ファイナル・ラウンドが18日、群馬・高崎アリーナで男女の準決勝が行われた。V1男子の東レ(静岡)はWD名古屋(V1、愛知)に1―3で敗れ、3大会ぶりの決勝進出と5大会ぶり9度目の日本一は夢と消えた。セットカウント0―2から、主将でS藤井直伸(29)を起点に修正。OPパダル・クリスティアン(24=ハンガリー)らの攻撃がヒットするなど1セット奪取に成功も、再び相手に息を吹き返され押し切られた。

 あと1点が届かなかった。第4セット23―24から、OPパダルのアタックがWD名古屋のMB近のブロックにはまって万事休す。互いの健闘を称えながらも、メンバーの表情は無念でいっぱい。リーダーのS藤井の目には光るものがあった。

 「悔しいですけどこれが現実。トーナメント戦なので。僕らの力がなかったということです」

 第2セットまではサーブレシーブを崩されて、OPクレクやOH高梨にアタックを効果的に決められた。それでも第2セット中盤からOH小沢宙夢(24)に替え、ベテランOH星野秀知(31)を投入して守備が安定。第3セットからパダルも当たり出し、フルセットで逆転勝利した12日の準々決勝・パナソニック戦の再現も予感させたが…。篠田歩監督(42)は「星野を入れてうちの形ができたが、遅かった」と悔やんだ。

 今大会はVリーグ戦首位の原動力で、守備陣の中心的存在だったベテランOH米山裕太(37)が、直前のぎっくり腰でこの日もベンチから外れた。入れ替わるように右太腿肉離れの故障から復帰してきたのが2年目OHの小沢。攻撃的サイドで、実戦不足が否めないままいきなりサーブで狙われるなど、同期入団で守備的OH富田将馬(24)とL山口拓海(24)の負担が大きくなったのも事実だ。11月のリーグ戦で2戦2勝(3―0、3―1)の相手に“弱点”を突かれての敗戦。それでも、年明け1月8日から再開するVリーグ戦(JT広島戦)に向けて大きな糧となる。

 東レはボールメーカー・モルテン製開催時は優勝に縁がない。相性が良いミカサ製に戻るVリーグ戦で巻き返す。(小澤 秀人)

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2021年12月19日のニュース