英莉花の冒険!師匠ジャンボの教え“3V”の1つ“Venture”重ね今年初Vへ首位浮上

[ 2021年11月21日 05:30 ]

女子ゴルフツアー 大王製紙エリエール・レディース 第3日 ( 2021年11月20日    愛媛県 エリエールGC松山 6545ヤード、パー71 )

17番、パーセーブし笑顔の原英莉花(撮影・井垣 忠夫)
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 首位に3打差の3位から出た原英莉花(22=日本通運)が7バーディー、2ボギーとこの日のベストスコアとなる66で回り、通算14アンダーの単独首位に浮上。昨年11月のツアー選手権リコー杯以来のツアー4勝目へ王手をかけた。賞金女王を争う稲見萌寧(22=都築電気)は通算5アンダーの25位、古江彩佳(21=富士通)は通算7アンダーの12位で最終日を迎える。

 3番で18メートルのバーディーパットを沈めてギャラリーを沸かせたかと思えば、5番では同じ18メートルを3パットしてため息を誘った。8頭身美人ながら中身は三枚目の原らしいファンを楽しませるゴルフで66をマークし、完全優勝を飾った昨年のツアー選手権以来となる単独首位に躍り出た。

 「戦う気持ちは凄く高まってるので。それをしっかりコントロールして地に足を着けたプレーで勝ちたい」

 こだわっているのは19年リゾートトラスト、20年日本女子オープン、ツアー選手権と続けてきた年間1勝だ。多士済々の黄金世代にあっても、3年連続優勝は畑岡奈紗と小祝さくら2人だけ。原はそこに大きな価値を見いだしている。

 師匠の尾崎将司が大切にする3つのVがある。それが(1)Vision(先見性)(2)Vitality(活力)(3)Venture(冒険)。「今の自分には冒険心が足りない」と感じた原は今年のテーマをVentureに定め、この言葉をボールに印字した。年初から理想の球筋を求めてアイアンだけでも10セット以上をテスト。冒険を重ねながら今週の自分にたどり着いた。

 この日はウエアでも冒険。知人の紹介で受けたカラー診断から、自分の色があまり着ることのなかったオレンジだと知り、思い切って挑戦した。初日に自己ベストの64をマークしながら2日目は69と小休止。13番では1Wをダフって飛距離わずか70ヤード。赤面するミスでボギーを叩いた。前日の沈滞ムードを吹き飛ばすために自分色を身にまとった。

 「来年につながるように頑張ります」。この1勝で3年、4年、さらにその先へ。勝ち星を重ねる。

 《“好相性”古江が66で12位 萌寧は71で足踏み25位》38位から出た古江がこの日のベストスコアとなる66をマークし、12位まで一気に順位を上げてきた。「ショットとパットが凄くかみ合ってくれました」。賞金女王レースのトップを走る稲見とは約1700万円差だが、今大会は19年4位、20年優勝と好相性。最終戦を前に少しでもその差を詰めておきたい。一方の稲見は腰痛もあって71のパープレーと足踏みし、17位から25位へ後退した。「ショットが当たらないからどういう計算をしたらいいのか」と苦しい戦いが続いている。

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