正代が大関昇進後、九州で初勝利「優勝するなら地元」苦手・逸を撃破 1年前はコロナ禍で東京開催

[ 2021年11月16日 05:30 ]

大相撲九州場所2日目 ( 2021年11月15日    福岡国際センター )

正代(左)が寄り切りで逸ノ城を下す
Photo By 共同

 大関・正代が小結・逸ノ城を寄り切って地元九州で昇進後、初めて勝ち名乗りを受けた。大関2場所目の1年前はコロナ禍のため東京開催。過去3勝10敗と苦手の逸ノ城を圧倒した。一人横綱の照ノ富士は大栄翔を逆転のすくい投げで2連勝。貴景勝も阿武咲を突き出し、上位陣は安泰だった。

 立ち合いで右を差した。すかさず左から強烈なおっつけ。正代が逸ノ城の引きに乗じて一気に体を寄せて仕留め、「止まると、どうしても重いので(相手が)動いている時に攻めた」と納得の表情だった。過去3勝10敗と合口の悪い逸ノ城戦。206キロの巨漢に対し、体が伸び上がる癖があだとなっていたが、この日は違った。

 地方場所の盛り上げには、ご当所力士の奮闘が不可欠だ。関脇だった昨年秋場所で初優勝を飾り九州で大関デビューを果たすはずが、コロナ禍で翌11月は東京開催。熊本県出身の正代が2年ぶり開催となった九州で初日を出し、館内からの喝采を浴びた。

 今年は初場所で11勝を挙げた後は最高で9勝と物足りない成績が続き、同じ1991年生まれの照ノ富士の引き立て役に回った。「優勝するなら地元という思いはある」。普段は発言が控えめな男が特別な意識を口にする。長く君臨した横綱・白鵬(現間垣親方)が現役を引退して初めて迎える本場所。看板力士の威厳を示したい。

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2021年11月16日のニュース