稲見 2打差2位から通算10勝へ手を伸ばす!「目の前の一打を頑張って結果的にできれば」

[ 2021年11月7日 05:30 ]

スポニチ主催女子ゴルフツアー TOTOジャパンクラシック第3日 ( 2021年11月6日    滋賀県 瀬田GC北C=6616ヤード、パー72 )

4番、ティーショットを放つ稲見萌寧(撮影・井垣 忠夫)
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 賞金ランク1位の稲見萌寧(22=都築電気)が首位と2打差の2位に浮上した。腰痛を抱えながら5位から5バーディー、ボギーなしの67で回り通算11アンダーに伸ばし今季9勝目、通算10勝目を射程圏に捉えた。賞金ランク2位の古江彩佳(21=富士通)は2位から出て68で回り通算13アンダーの単独首位に立った。首位で出た賞金ランク3位の小祝さくら(23=ニトリ)は73で通算9アンダーの5位に後退した。 

 腰の痛みに耐え、稲見が女王にふさわしいゴルフを見せた。67でホールアウトし「痛みがゼロではないけど、昨日の朝の方がひどかった。今日は何とかなった」と安堵(あんど)の息をついた。

 13番パー5で残り47ヤードからの第3打を58度のウエッジで70センチにぴたりとつけるなどショットでスコアを伸ばしたホールもあった。ただ貢献度がより大きかったのは前日から感覚が良くなったパットだ。3番で8メートル、15番では7メートルのバーディーパットを沈めて「いい距離のパットが入ってくれた」とうなずいた。

 先週の欠場の原因となった腰痛は癒えていない。前日の朝、歯を磨いている時に「ピキッ」と電気のような痛みが走った。宿舎にはマットレス、枕、シーツ、毛布を持ち込み熟睡できる環境を整えている。しかし今週は腰の状態が気になり寝る姿勢を変えたりするため「あまり爆睡できていない」と言う。

 この日も痛み止めを服用した。朝の練習も球数を減らし「探り探り自分の体を試しながら」慎重に行った。「インパクトから腰が動かないし、いつも通りにフォロースルーは取れない」。それでも2位まで浮上した。

 単独3位以内で大会を終えれば22歳101日で生涯獲得賞金3億円を突破する。宮里藍(21歳258日)、横峯さくら(22歳87日)に次ぐ歴代3位の年少記録の大台到達となる。そして優勝賞金3300万円を獲得すれば賞金女王に前進する。

 最終日は賞金ランク2位の古江と最終組で競い合う。「パットがどこからでも入りそうな雰囲気を感じる」と年下のライバルを警戒する稲見は残り18ホールで2打差を追いかける。「もちろん優勝したい思いはある。でも優勝を目指してというより、目の前の一打を頑張って結果的にできればいい」。勝ちたい欲をしまい込み、一打一打を積み重ねる。

 【賞金女王争い】賞金ランク1位・稲見と同2位・古江の賞金差は1688万9074円。今大会の賞金は優勝=3300万円、2位=2007万9400円、3位=1456万6200円、4位=1126万8400円。古江が優勝した場合、稲見が3人以上の2位タイ、または単独3位以下で賞金ランクが入れ替わる。

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