砂村光信氏 日本の課題は速くボール動かす展開の少なさ、ラインアウト獲得率の低さ

[ 2021年10月24日 05:30 ]

ラグビー リポビタンDチャレンジカップ2021   日本23―32オーストラリア ( 2021年10月23日    大分・昭和電ド )

<日本・オーストラリア>ラインアウトで競り合う両チーム(撮影・岡田 丈靖)
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 【砂村光信 視点】日本は5トライを取られたが、ディフェンス自体は悪くなかった。タックル後に起き上がるスピードがオーストラリアよりも断然速く、すぐに立って、次のプレーに移っていた。先日まで南半球4カ国対抗を戦っていた相手の足が最後は止まったのに対し、80分間動き続けることができていた。

 一方で2トライはキックパスとインターセプトによるもの。強みであるボールを速く動かす時間帯が少なく、組織でトライを取れなかった。攻撃の起点となるラインアウトを研究され、獲得率が低かったのは大きな課題だ。ハイパントを両WTBが競り合わないため、蹴り合いで簡単にボールを渡していたのも気になる。

 個人では途中出場の徳永が良かった。フィジカル重視の選手起用が目立つ中、リンクプレーヤー(サポート役)として日本人FWらしい仕事ぶりだった。SO松田は安定感があり、田村にはない突破力も魅力だ。W杯開幕まで2年を切っており、欧州遠征では他のポジションでも多くの選手に経験を積ませて層を厚くしたい。(元U―23日本代表監督)

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