白鵬 酒宴で記者を沈没させるのも上手 よく遊び、よく学んだ横綱

[ 2021年9月28日 05:30 ]

14年、史上3人目となる30度目の優勝を果たし、賜杯を手に笑顔を見せる白鵬
Photo By 共同

 【記者フリートーク】大相撲の歴史に詳しい白鵬は、若手や新顔の記者へ「第4代横綱は?」など、朝稽古後にクイズを出すことがあった。私は小学生のころ見た千代の富士の記憶はあっても…勉強不足で返答に困った。

 10年11月の九州場所初日、白鵬は江戸期の第4代横綱・谷風の63連勝(休み、引き分けを含む不敗記録)に並んだ。2日目に敗れ、戦前・戦中に活躍した第35代横綱・双葉山の69連勝に及ばず。それでも不滅の記録を残した大横綱を敬愛。故郷の大分県宇佐市を訪れたほか、どんな相手にも無心で戦える境地を示す「木鶏」を博多人形師に制作依頼したり、受けながら先手を奪う立ち合いの奥義「後の先」を研究するなど理想の横綱像を追い求めた。

 記者と懇親の席では酒を上手にすすめ、何人も沈没させつつ楽しく飲む。優勝一夜明け会見に“いいにおい”を漂わせながら現れたことも。よく遊び、よく学んだ横綱だった。(10~13、14~16、19年~担当・原口 公博)

続きを表示

2021年9月28日のニュース