76ersのシモンズが移籍へ 16年のドラフト全体トップ指名選手 キャンプ前にトレード?

[ 2021年9月22日 08:53 ]

76ersから移籍することが確実となったベン・シモンズ(AP)
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 2016年のNBAドラフトで全体トップに指名された76ersのポイントガード、ベン・シモンズ(25=211センチ、109キロ)が今月28日から始まるトレーニング・キャンプに同チームの選手としては参加しないことが確実となった。シモンズは他チームでのプレーを希望しており、水面下では複数の交渉が行われていると見られているが、今季の年俸3300万ドル(約36億円)を含めて残されている4年分の契約総額(約160億円)がネックになると見られている。

 オーストラリアのメルボルン出身でルイジアナ州立大を経てNBA入りしたシモンズは、211センチの大型ポイントガード。過去4季で全275試合に先発し、15・9得点、8・1リバウンド、7・7アシストという成績を残しており、2019年シーズンにはスティール部門で1位(2・1)となった。球宴には3回選出され、昨季はオールNBAのサードチーム、さらにオール・ディフェンシブ・チームのファーストチームに2度名を連ねている。

 しかし恵まれたサイズと守備力の高い万能型の超大型ガードでありながら、利き手の左手の肘がまっすぐ曲がらないというシューティング・フォームが災いしてフリースロー(FT)の成功率は通算で59・7%。3点シュートも通算で34本しか放っておらず、しかもわずか5本の成功にとどまっていた。FTに弱点があることから試合終盤には相手の“ファウルゲーム”のターゲットとなるケースが多く、昨季のプレーオフでは東地区準決勝でホークスに3勝4敗で敗退。ポストシーズンでのFT成功率は34・2%にまで低下し、オフになって今季のチーム構想から外れるのではという見方が出ていた。

 本人は当初「76ersに残りたい」と語っていたがその後はトレードを志願。76ers側はセンターのジョエル・エンビード(27)を軸にして優勝を狙っており、10月31日までシモンズを保有していた場合には年俸の50%を支払うことになるため、キャンプを前にして動かざるをえない状況となっていた。ただし巨額の契約をチーム内で処理しない限り、他チームがトレードの交渉に応じるのは難しく、今後の動向が注目されるところだ。

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2021年9月22日のニュース