失踪ウガンダ選手保護 三重県四日市市で発見 身元確認

[ 2021年7月21日 05:30 ]

 東京五輪の事前合宿で来日し、大阪府泉佐野市に滞在中に所在が分からなくなっていたウガンダ選手団の男性選手とみられる人物が20日、三重県四日市市で保護された。大阪府警が明らかにした。顔写真付きの身分証を所持しており、本人だと認めたが、府警は今後、大使館などを通じ身元を確認する。所在不明だったのは、重量挙げのジュリアス・セチトレコ(20)。「生活が厳しい国に戻らない。日本で仕事をしたい」という趣旨の書き置きを残し、16日から失踪していた。

 府警によると、16日にJR熊取駅(大阪府熊取町)から在来線と新幹線を乗り継ぎ、JR名古屋駅で降車した。名古屋市内で知人とみられるウガンダ人男性と合流後、岐阜県へ移動。この男性の紹介で訪れていた四日市市にいるところを警察官が発見した。ケガはなく、抵抗する様子もなかった。府警が経緯を聞く際、時折涙を見せつつ素直に対応しているという。

 選手団は9人で来日した6月19日以降、2人が新型コロナウイルス陽性となって一時隔離され、他の選手らも濃厚接触者として泉佐野市や保健所から宿舎待機を求められた。感染拡大防止のため市民と直接交流する機会はなく、運動施設で練習できるようになったのも7月7日からだった。セチトレコを除く8人は20日、宿舎から選手村へ移動。滞在中の約1カ月間、混乱が続いた。

続きを表示

2021年7月21日のニュース