琴ノ若 平幕勝ち越し1号!一山本との2敗対決制し全勝横綱、大関を追走

[ 2021年7月14日 05:30 ]

大相撲名古屋場所   10日目 ( 2021年7月13日    ドルフィンズアリーナ )

琴ノ若(右)が寄り切りで一山本を破る(共同)
Photo By 共同

 平幕2敗対決は琴ノ若が新入幕の一山本を寄り切り、平幕の勝ち越し1号となった。母方の祖父は元横綱・琴桜、父は師匠の佐渡ケ嶽親方(元関脇・琴ノ若)という“角界のプリンス”がただ一人の2敗で、全勝の2人を追う。6場所連続休場から復帰した横綱・白鵬、綱獲りの大関・照ノ富士は勝ちっ放し。1敗はいない。

 圧倒した。立ち合いは右で張った23歳の琴ノ若がすぐに左上手をつかみ、右下手も取る。27歳の一山本に反撃機を与えず、3秒9で寄り切った。4歳下でも初土俵と新入幕は7場所早く、キャリアの違いを見せつけた。

 自己最速の10日目に給金直し。部屋付きの秀ノ山親方(元大関・琴奨菊)から連日、助言を受け「“取組についていろいろ考えることがあるかもしれないけど、慌てずにいけ”と言われた。それを聞いて落ち着いていけた」と勝因を分析した。

 祖父の琴桜は優勝5回のうち2回を名古屋場所で飾った。父の佐渡ケ嶽親方が96年に初金星を貴乃花から獲得したのも当地だった。躍進する“3代目”は、どんな活躍を名古屋で見せられるか。

 白鵬、照ノ富士が引っ張る賜杯レースに2敗で食らいつく。終盤戦は展開次第で上位との対戦もあり得る。「上位戦が組まれたら思い切っていくだけだ」。事もなげに言い切る頼もしさがある。

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2021年7月14日のニュース