八村 五輪代表&旗手選出「ずっと夢見てた舞台」多様性と調和象徴、今月中旬合流へ

[ 2021年7月6日 05:30 ]

五輪代表と旗手に選出された八村(NBAE提供)
Photo By ゲッティ=共同

 日本バスケットボール協会は5日、男子東京五輪代表12人を発表した。NBAウィザーズの八村塁(23)が順当に選出され、レスリングで金メダルが期待される須崎優衣(22=早大)とともに日本選手団の旗手にも決定。今月中旬にチームに合流し、強化試合2試合を経て五輪を迎える見通しだ。世界ランキング42位の日本は1次リーグC組で、26日に同2位のスペイン、29日に同16位のスロベニア、8月1日に同4位のアルゼンチンと対戦する。

 バスケ男子東京五輪代表はメンバー12人中6人が海外にルーツを持つ。東京五輪の基本コンセプト「多様性と調和」を象徴するチームの軸を担う八村は日本人の母とベナン人の父を持ち、米国でプレー。日本選手団の旗手にはうってつけの存在で「東京五輪は私がずっと夢見ていた舞台です。その舞台で日本代表選手団旗手という大役を仰せつかり、大変光栄に思います」とコメントした。
 チームは現在合宿中の沖縄で3試合、その後に埼玉で2試合を行い、五輪本番に臨むが、八村は馬場とともに沖縄遠征後の今月中旬に合流する見通し。日本協会側と所属チームとの調整の末、沖縄ラウンドから同行する同じNBA組の渡辺雄より遅れて参戦することになった。国内組は5月下旬から長期合宿を張り、攻守の新戦術の習得に着手。アジア杯予選やイランとの強化試合を通して理解度が深まる中、八村は2週間弱の期間で急ピッチでフィットすることが求められる。

 予想先発メンバーの平均身長は2メートル1。田中をポイントガード起用するなどしてサイズアップに成功した。32チームが出場した19年W杯は5戦全敗。12チームで争う五輪はさらに強豪ぞろいで、東野技術委員長は「数段格上のチームばかり。まずは1勝」と8強入りの可能性が出る1勝を目標に掲げた。ラマス監督は「良い状態で本番を迎えたい」と強調。NBA選手2人を要して史上最強との呼び声も高い。世界を驚かせる挑戦は、八村が開会式で国旗を掲げてスタートする。

 《金メダルで報奨金「上乗せ」》国際バスケットボール連盟に加盟する213の国と地域で、3人制男女、5人制男女の全4種目に出場するのは日本だけ。3人制は女子が金、男子がメダル、5人制は女子が金、男子が8強を目標に掲げる。日本協会の報奨金規定では金500万円、銀300万円、銅100万円だが、三屋会長は「金メダルを獲ったら理事会に掛け合って上乗せしたい」と語った。

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