空手・佐合 内定取り消しから五輪切符「うれしいの一言」 組手男子67キロ級

[ 2021年5月2日 05:30 ]

空手プレミアリーグ・リスボン大会第1日 ( 2021年4月30日    リスボン )

空手プレミアリーグ・リスボン大会で、東京五輪の組手男子67キロ級の代表入りを確定させた佐合(全日本空手道連盟提供)
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 東京五輪の日本代表最終選考会として行われ、60キロ級と67キロ級が統合される組手男子67キロ級代表に、佐合尚人(28=高栄警備保障)が内定した。60キロ級の佐合は準々決勝で敗退したが、代表を争っていた67キロ級の篠原浩人(マルホウ)が初戦敗退したため、五輪ランキングで上回ることが確定した。昨春、いったん代表に内定した後、再選考となった逆境を乗り越えて大舞台に立つ。

 内定取り消しの非情通告から1年。精神的に苦しんだ日々の最後に、空手の神様は佐合に最大の苦しみを与えた。自身は準々決勝で敗退。五輪代表は篠原の成績に委ねられる状況となり、心は揺れた。数時間後、以前は稽古を共にする仲だった篠原が初戦敗退。五輪代表に正式決定し「うれしいの一言。安堵(あんど)感でいっぱいだ」と胸をなで下ろした。

 3回戦までの2試合は判定で粘り強く勝ち上がったが、準々決勝でエジプト選手に0―5で完敗した。1年のブランクは予想以上。「減量に不安はない。持ち味の攻撃技を磨き攻撃後の防御も重点的に磨いてきた」と話していたが、いざマットに立つと、思うように体は動かなかった。

 望んだ大会結果を残せず、最後はライバルの敗退による代表決定。心から喜べなくとも、揺れ動く心を制し、コロナ下で鍛錬を重ねた精神力に偽りはない。昨年5月22日、いったんは確定した代表が再選考に。五輪全競技を通じて日本勢初の再選考という事態にも、母校・帝京大の香川政夫師範の「再選考になるだろう」という言葉で覚悟を決め、たった1枚の切符を射止めた。「何が何でも自分の力で勝ち取りたい」。佐合本人は決して納得いかずとも、1年間の忍耐の末に勝ち取った代表権だった。

 ◆佐合 尚人(さごう・なおと)1992年(平4)6月19日生まれ、東京都出身の28歳。組手男子60キロ級で18年世界選手権2位。20年はプレミアリーグ・パリ大会5位、体重無差別で争う全日本選手権3位。静岡・御殿場西高、帝京大出、高栄警備保障。1メートル72。

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