高梨沙羅 109回表彰台、個人最多60勝がギネス世界記録認定 「自分がやってきたことへのご褒美」

[ 2021年4月16日 15:56 ]

2つのギネス世界記録認定に笑顔の高梨(博報堂DYスポーツマーケティング提供)
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 ノルディックスキージャンプ女子の高梨沙羅(24=クラレ)が今季W杯で打ち立てた最多表彰台登壇回数109回が、個人最多勝利数60回の記録更新とともにギネス世界記録に認定された。

 高梨は今季W杯で3勝を挙げ、個人第12戦では2位に入ってレジェンドのヤンネ・アホネン(フィンランド)が持っていた表彰台最多回数を更新。16日の認定授与式後にオンラインで取材に応じた高梨は「60勝も109回も、数字で記録を見るとモチベーションにつながる。今まで自分がやってきたことへのご褒美なのかなと思います」とはにかんだ。

 記録以上に内容に収穫を得たシーズンだった。海外勢の若手の台頭に「進化し続けないと、何かを変えて挑戦していかないと波に置いていかれる」と強い危機感を抱き、銅メダルを獲得した18年平昌五輪後から自身のジャンプを見直した。「何も見えない中で自分のジャンプを探し続けた」と結果が出ないシーズンも経験し、やっとつかんだ手応え。「復活っていう言葉は合わない感じがするんですけど」と笑いつつ「ゼロから仕切り直して始めたのは自分なので、ようやく新しい自分を見つけつつあるという感じではあります」と充実感をのぞかせた。

 今季は空中での技術や着地の課題が明確になり、昨シーズンから形になっていた助走もまだ改良の余地があるという。21年北京五輪を見据えた平昌後の決断は、最終段階に入りつつある。「五輪シーズンでみんな試行錯誤をしてくると思うけど、私はやるべきことに集中してつなげていきたいと思います。五輪に向けて4年間練習を積み重ねてきたので、良い結果を出せるように頑張りたい」。2010~11年シーズンから10年間、世界に挑み続け、トップレベルを維持し続ける24歳がさらなる高みに登る。

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2021年4月16日のニュース