元小結の阿炎 復帰場所で7戦全勝の幕下優勝 「相撲を取ったという気持ちになれた」

[ 2021年3月26日 15:32 ]

大相撲春場所13日目 ( 2021年3月26日    東京・両国国技館 )

<春場所13日目>時栄(左)を引き落としで破る阿炎(撮影・郡司 修)
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 昨年7月場所中などに接待を伴う飲食店での会食が発覚し、新型コロナウイルス対策のガイドライン違反で3場所出場停止などの処分を受けた元小結で西幕下56枚目の阿炎(26=錣山部屋)が7勝0敗で幕下優勝を飾った。7番相撲の時栄戦は引き落とし。取組後、「うれしい。今場所は相撲が取れる喜びを学ばせてもらった」と控えめに笑顔を見せた。

 師匠の錣山親方(元関脇・寺尾)からは「勝って当然ということはない」と指摘されて臨んだ7日間。ケガによる降格ではなかったが危機感を抱いて土俵へ上がった。「すごく精神的にも肉体的にも削られたし、削って全力で取れた」と手応えを示し、1場所を完走したことで「相撲が終わる、相撲を取ったという気持ちになれた」と満足感をのぞかせた。

 師匠の兄、先代井筒親方(元関脇・逆鉾)の弟子だった鶴竜親方(元横綱・鶴竜)が今場所引退した。「今の自分がコメントするのは違うんじゃないかな」と前置きしながらも、「色んな人が横綱の背中を追っている中、自分も追い掛けられる人になればいいかなと思う」。まずは早期の返り入幕への意欲をのぞかせた。

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2021年3月26日のニュース