渋野、スマイル咲いた!459日ぶりの有観客「いいショットの後の拍手って本当に凄い」

[ 2021年3月5日 05:30 ]

女子ゴルフツアー ダイキン・オーキッド・レディース第1日 ( 2021年3月4日    沖縄県 琉球GC=6561ヤード、パー72 )

9番、バンカーからの第3打を放ち笑顔で打球を見つめる渋野日向子(撮影・沢田 明徳)
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 21年初戦が開幕し、注目の渋野日向子(22=サントリー)は3バーディー、2ボギーの1アンダー、71で回り20位で発進した。19年12月1日の最終戦ツアー選手権リコー杯以来、459日ぶりの有観客開催。渋野はプレーと笑顔でギャラリーを楽しませた。西郷真央(19=大東建託)が1イーグル、7バーディー、1ボギーの8アンダー、64をマークし単独首位に立った。

 観客席が取り囲む18番グリーン。第2打を右に曲げた渋野はアプローチをミスして悔しいボギーフィニッシュ。それでもホールアウトの直後には笑みが浮かんだ。久々にギャラリーの前でプレーした充実感がにじんだ。

 「小さい声で言ってくださる“頑張れ”とかしみじみした。去年はあまり思えなかった“楽しい”と思えた。いいショットの後の拍手って本当に凄いものなんだと改めて感じました。お客さんがいるところじゃないと本領発揮できないのかな」と屈託なく笑った。

 21年初戦は“ニューしぶこ”のお披露目でもあった。17年から指導を受け、19年AIG全英女子オープン優勝時にキャディーも務めた青木翔コーチ(37)との師弟関係を昨年末で解消した。「青木さんのところを卒業したという感覚。青木さんの指導、人柄でここまで来られた。自分からは小っ恥ずかしくて言えないけど感謝しかない」。当面はコーチを置かず、自分で考えてレベルアップを図る。

 オフにはスイング改造に着手。アドバイスを求めたのが男子プロ石川遼(29=CASIO)だった。「再現性を高め、左へのミスを消すため」トップで手の位置を右肩より低くし「横振りで円に近いイメージ」でフラットに振る形に修正するヒントをもらった。

 未完成ながら新スイングに手応えも得た。170ヤードの3番パー3。6Iでピン手前5メートルにつけて今年初バーディー。「思ったようなティーショットが打てたし、いい形でバーディーが取れた。18ホールの中で一番いいホール」と胸を張った。

 来季の米ツアー挑戦を見据え大事な一年が始まった。具体的な日程は未定ながら米ツアーにスポット参戦する意向を示した。夏には東京五輪も控えるが「目の前の一打、目の前の試合に全力を尽くすだけ」と言い切る。

 第2日に向けては「アンダーで回れたので明日もこのスコアを落とさず、自分のやるべきことをやっていく」と力を込めた。

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