関西30連勝中の天理大 3季ぶり追う展開に収穫 松岡主将「タイトな試合できたの大きい」

[ 2020年11月23日 05:30 ]

関西大学ラグビーAリーグ   天理大43-17関学大 ( 2020年11月22日    神戸ユニ )

<天理大・関学大>後半、逆転のトライを決めポーズを決める天理大・松永(撮影・後藤 正志)
Photo By スポニチ

 リーグ戦最終節最終日が行われ、4連覇中の天理大が関学大に43―17で圧倒した。3連勝で組1位通過。全体2位以上が確定し、全国大学選手権出場を決めた。3シーズンぶりに前半をリードされて折り返す展開をプラス材料に変え、29日の同大との優勝決定戦(京都市・宝が池球技場)に臨む。

 関西30連勝中の天理大が前半リードを許した。追う形で後半を迎えるのは、17年最終節の同大戦以来3シーズンぶりだ。関学大バックス陣のキックで地域を奪われ、セットプレーも封じられたのが要因。しかし、絶対王者は落ち着いていた。

 14―17の後半18分。相手にシンビン(10分間の一時退場)が出た直後に、SO松永が展開のラストを飾って逆転トライを挙げた。

 司令塔は「敵陣に入れば点を取れるのは分かっていた」と冷静に見極めていた。ひっくり返した後はワンサイド。左膝負傷で前節を欠場した大器CTBフィフィタは、突進を控えてパスに軸足を置きながら、仕掛けた場面ではずば抜けた力を見せた。1トライを含む2トライに絡んだ。

 関西でシーソーゲームを経験しないまま全国に臨むことが近年のネックだった。今季も2戦連続完封勝ちでスタートした。待ちわびた追う展開を経験したフランカー松岡主将は「タイトな試合ができたのは大きい」と先への収穫を強調。その目は29日の同大戦だけでなく、日本一をかけた戦いに向いていた。

 《10点リードも後半息切れ》関学大は、8点差で敗れた昨年の全国大会、明大戦をほうふつとさせる抵抗を見せた。前半35分CTB塩谷のトライでその後のゴールも決まり一時は10点差を付けた。しかし、後半に息切れ。SO呉は「フォワード対フォワード、バックス対バックスになると不利。前半はフォワードとバックスを絡めてトライを取れたが、後半は疲れと圧力で、つくりたくない形にしてしまった」と肩を落とした。3チームが出られる全国切符をかけ、29日に京産大とぶつかる。

続きを表示

この記事のフォト

2020年11月23日のニュース