笹生 濃霧中断でも淡々堅首 史上最速1億円突破へ視界良好

[ 2020年11月21日 05:30 ]

女子ゴルフツアー 大王製紙エリエールレディース第2日 ( 2020年11月20日    愛媛県 エリエールGC松山=6545ヤード、パー71 )

第2日、通算7アンダーで首位に立つ笹生(左)と西村
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 首位で出た“新世紀世代”笹生優花(19=ICTSI)が濃霧による中断など難条件下、70とスコアをまとめ、通算7アンダーで首位を守った。今大会の優勝で達成する史上最速の生涯獲得賞金1億円突破へ好調なゴルフを続けている。“ミレニアム世代”西村優菜(20=フリー)が首位を並走。勝みなみ(22=明治安田生命)と古江彩佳(20=フリー)がこの2人を1打差で追っている。

 スタート約30分前に濃霧による競技中断のチアホーンが鳴り、クラブハウス周辺で約1時間30分の待機を余儀なくされた。前日との気温差は約7度。予報にはなかった冷たい雨も降る中、ルーキー・笹生は淡々と自分のゴルフを続けていた。

 「毎週毎週、しなくちゃいけないことをやってるだけなんで。それで良い結果が出ればいいなと思ってます」

 序盤の2番で10ヤードのチップインバーディーを決めて幸先の良いスタート。4番で4メートルのバーディーパットを沈めた直後の5番では第2打がガードバンカーにつかまってボギー。しかし、そこで一喜一憂することは決してない。「それもゴルフ。だからゴルフは面白い」という感情の起伏をプレーに反映させない1年目とは思えない自己コントロール術で3バーディー、2ボギーの70。きっちりとスコアをまとめて、首位で大会を折り返した。

 ここまで2勝など笹生の獲得賞金額は8275万3170円。今大会の優勝賞金1800万円を加えれば、申ジエが持つ15試合を更新する史上最速13試合で生涯獲得賞金1億円突破を果たす。19歳155日での達成となれば宮里藍の19歳141日に次ぐ史上2番目の若さ。かつて世界ランク1位に輝いた2人に比肩する大記録が眼前にあるが、本人に気負いは全くない。

 「残り2日間なんで楽しんで自分のゴルフができればいいかなと思ってます。無事に18ホール回ることができればそれで」。風格さえ漂う19歳。序盤とはいえ賞金女王レースのトップを独走する笹生が、ごくごく、自然体で偉業達成に挑む。

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