元大関が大関を圧倒!照ノ富士 朝乃山を3連破「思い切ってやろうと思った」

[ 2020年11月10日 05:30 ]

大相撲11月場所2日目 ( 2020年11月9日    東京・両国国技館 )

<11月場所2日目>朝乃山(下)を上手投げで破る照ノ富士(撮影・島崎忠彦)
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 元大関の小結・照ノ富士が朝乃山を上手投げで破り2連勝。3年ぶりに三役復帰を果たした土俵で、大関に完勝して存在感を見せつけた。新大関・正代は霧馬山を寄り切り、大関・貴景勝は若隆景を突き出して、ともに2連勝とした。

 大関を豪快に投げ飛ばした照ノ富士が、当然と言わんばかりの顔で仁王立ちした。関脇時代の17年九州場所以来、3年ぶりの三役の土俵で、全盛期を彷彿(ほうふつ)させる存在感。大関復帰を目指すスタートラインで初日から2連勝とし、「とりあえず元の位置に戻りたい。ここから3場所が大事なので頑張りたい」と意欲をにじませた。

 立ち合いで左上手を取って引きつけると、体の起きた朝乃山に右を差して休まず前へ出た。反撃の隙を与えず一気に攻め込み、体を開いて抜群のタイミングで上手投げを決めた。これで対朝乃山は3戦無敗。結びの一番で貫禄を見せつけ「思い切ってやろうと思った。上手を取れたので前に攻めようと思った」と振り返った。

 稽古後は部屋の地下室でトレーニングに励むのが日課だが、還暦になった師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱・旭富士)を見かけることもある。「60歳であそこまでトレーニングするのは、なかなかできない。(今月29日に)29歳になる自分がどうこう言う立場ではないから、頑張るしかない」。師匠の姿は、再び看板力士を目指す上での原動力となっており、師匠からは「自信を持って自分の相撲を取れ」と背中を押されている。

 3日目は先場所12日目に敗れた阿武咲と対戦する。懐に入られて不覚を取った相手だ。「とりあえず(大関に)上がりたいのはあるが、一番一番、集中してやらないと。もっと先を見ていたら、いま集中できない」。大関復帰への道は険しいが、元大関の目には自身がゴールする姿がしっかりと映っている。

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2020年11月10日のニュース