コロナ禍初のサーフィン国内大会 15年全米OP覇者・大原洋人が断トツ1回戦突破

[ 2020年10月14日 17:48 ]

サーフィンさわかみチャレンジシリーズ鴨川第3日 ( 2020年10月14日    千葉県鴨川市・東条海岸 )

<さわかみチャレンジシリーズ>1回戦で力強いライディングを見せる大原洋人(撮影・会津 智海)
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 コロナ禍では国内初のトップカテゴリーの大会はショートボードの初日が行われ、男子1回戦24組が行われた。20組に登場した15年全米オープン覇者の大原洋人(23)は、全体トップとなる15・00点(8・67、6・33)をマークし、あす15日の2回戦進出を決めた。

 大原は初っ端の試技で6・33点を出すと、5本目に8・67の高得点をマーク。他の選手の得点が伸び悩む中、圧倒的なパフォーマンスを披露し「思ったよりも得点が出た。ジャッジ(審判団)がそれまで見てないようなサーフィン(試技)をしたから、付けてくれたのかなと思う」と冷静沈着に振り返った。

 3月以来の実戦となったが、「今までと感覚に違いはなかった」という。ここ数週間は地元で東京五輪の会場でもある千葉県一宮町の海岸で、五輪代表に条件付きで内定している村上舜らトッププロと練習試合を敢行。「時間内でメーク(高得点の試技を2本そろえること)するようにしていた。負けられない気持ちも出た」と実戦さながらの練習をこなし、久しぶりの実戦にも「緊張なくできた」と胸を張った。

 実戦から離れた7カ月間は、トレーニング方法を抜本的に見直したという。ジョン・ジョン・フローレンス(米ハワイ)、イーサン、ユーイング(オーストラリア)と大原が理想とする2人の世界トッププロのサーフィン動画を専属トレーニングコーチに渡し、「どうしたら2人に近づけるか」を主眼にメニューを考案してもらったという。内容はトップシークレットとしながらも、「(やり始めて)最初の3カ月間は手応えがなかったが、継続していたら良くなってきた」。現在も「3、4合目」としながらも「徐々に近づけている」と話し、この日の高得点でそれを証明してみせた。

 地元で開催される東京五輪に出場するためには、まず今月31日~11月3日に開催されるジャパンオープン(千葉県一宮町)で優勝し、来年5月のワールドゲームズ(世界選手権に相当、エルサルバドル)の出場権を得て、さらに同大会で上位に進出する必要がある。狭き門ではあるが、「今やっていることを、やり続けるだけかなと思う」ときっぱり。自粛期間に磨いた心技体全てを、2週間後の大一番でぶつけるだけだ。

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2020年10月14日のニュース