男子エペの坂本“選手じゃない”のに日本一、そして伝説へ…

[ 2020年9月26日 16:44 ]

フェンシング全日本選手権最終日 ( 2020年9月26日    ニューピアホール )

男子エペで優勝した坂本
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 各種目の決勝が無観客で行われ、男子エペで36歳の坂本圭右(自衛隊)が、15―13で宇山賢(28=三菱電機)を下し、4度目の日本一に輝いた。「もう、この1試合だけで、そのことしか考えていなかった。もう、動けません」と荒い呼吸でインタビューに答えた。

 坂本は19日の準決勝後、「ここまでいけること自体、想像していなかった。昨年、引退して、今大会は引退試合で、選手ではない」と衝撃発言。日本協会には選手登録がまだ残っており、出場圏内のランクだったため今大会に登場した。決勝までの1週間はゴルフ中心という異例の調整だった。

 この種目は昨年に引き続き、スクウェア・エニックス社が配信するスマートフォン向けRPG「ドラゴンクエストウォーク」とコラボレーション。選手紹介時には「ドラゴンクエスト3」のラスボス「ゾーマ」との戦闘曲が流れた。「これ以上の舞台はない。きれいに降ります。五輪の夢は託して、応援していきたい」。あらためて引退を宣言した36歳は、最後の舞台で伝説の勇者になった。

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2020年9月26日のニュース