大坂なおみ、実力見せつけ8強 進化した第一サーブ成功率79% 優勝候補本命に浮上

[ 2020年8月27日 02:30 ]

ウェスタン・アンド・サザン・オープン第4日 ( 2020年8月25日    ニューヨーク ビリー・ジーン・キング・ナショナル・テニスセンター )

女子シングルス3回戦でヤストレムスカを下した大坂(AP)
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 女子シングルス3回戦で、第4シードで世界ランキング10位の大坂なおみ(22=日清食品)は同25位のダヤナ・ヤストレムスカ(20=ウクライナ)を6―3、6―1で下して8強入りした。準々決勝では同20位のアネット・コンタベイト(24=エストニア)と対戦する。女子ダブルス2回戦では青山修子(32=近藤乳業)、柴原瑛菜(22=橋本総業)組がジェシカ・ペグラ(26)、シェルビー・ロジャース(27=ともに米国)組に3―6、4―6で敗れた。

 珍しい幕切れだった。第2セット、相手サービスの第7ゲームに迎えたマッチポイント。大坂は重心を低く構えたが、第2サーブを打つ前に足をベースラインに触れるフットフォールトのミスを相手が犯した。ダブルフォールトとなり、試合終了。大坂はあっけにとられた表情を浮かべ「変な終わり方」と振り返った。

 試合時間は1時間10分。昨年末から師事するフィセッテ・コーチ(ベルギー)と改善に取り組んできたサーブを軸に序盤から圧倒した。第1サーブ成功率は79%。全米を制した18年は59%、全豪を制した19年は60・6%だったが、今季は63・8%まで上昇した。約半年ぶりの公式戦だった前日の2回戦は47%に低迷したが、2試合目で精度がアップ。それでも「サーブは自分にとって重要。この試合は成功率はそこまで高くなかったから、試合を重ねるにつれてもっと良くなればいい」と満足感はない。

 相手コーチは大坂が4大大会を連覇した直後の19年2月に契約を解消したバイン氏(ドイツ)。手の内を知り尽くされた存在が相手陣営にいても「自分がコントロールできないことは気にしないようにした」と心は乱れなかった。第3シードのS・ウィリアムズ(米国)が敗れ大坂は8強の中で世界ランク最上位となった。

 優勝候補の本命に浮上したが「長い期間試合をしていなかったので、今はそこまで自分に期待していない。まだ本当に望むレベルではプレーできていない。でもそこに向かって仕上がりつつある感じ」と冷静。昨年10月の中国オープン以来のツアー制覇が、はっきりと視界に入ってきた。

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