【玉ノ井親方 視点】照ノ富士、相撲が変わった――得意右四つでもう一度上位争いを

[ 2020年7月22日 06:00 ]

大相撲7月場所3日目 ( 2020年7月21日    両国国技館 )

豪快な上手投げで千代丸(右)を破る照ノ富士(撮影・西海健太郎)
Photo By スポニチ

 照ノ富士は、まわしを取るとやはり力が出る。相手は重さのある千代丸だったが、右を差して胸を合わせると、すぐに左で上手を取って土俵に転がした。

 膝のケガから復活した今場所は以前と比べ、相撲が変わった印象を受ける。下に落ちる前は、もろ差しに入られると元大関の貴ノ浪さんのように、両腕できめて腰の力で持っていくような強引なところがあった。だが、今は相手の取り口に応じた相撲が取れている。右四つの自分の形を持っていて、四つ相撲もよく知っている。元々まわしを切ったり、さぐったり細かいことができる力士。今はそういう技術を持った力士が少なくなった。

 苦しい局面を乗り越え、序二段から幕内まで番付を戻したことで、精神的にも成長したに違いない。今場所はもう一度、上位で戦える相撲を取れるのではないかと期待している。(元大関・栃東)

続きを表示

2020年7月22日のニュース