【玉ノ井親方 視点】来場所も両横綱が盛り上げてほしい

[ 2020年3月23日 05:30 ]

大相撲春場所 千秋楽 ( 2020年3月22日    エディオンアリーナ大阪 )

横綱相星決戦で鶴竜(左)を寄り切った白鵬(撮影・成瀬 徹)
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 朝乃山が貴景勝に勝ち大関昇進を確実にした。左からの強力なおっつけで相手の体勢を崩し、下がることなく攻め続けた。地力をつけた今場所の相撲を象徴するような一番だった。ただ、今後は相手のマークも厳しくなる。課題を挙げるとすれば、自分の形に持ち込めない時の対応力。右を差させないなら巻き替えを狙う。逆に上手を取りにいく、下手で振って崩すなどの工夫が必要だろう。それができるようになれば成績はさらに安定する。

 相星決戦は巻き替えの応酬になり、鶴竜にもチャンスはあったが、動きが止まって攻め手が続かなかった。四つに組めば、力は白鵬の方が一枚上。両横綱には来場所も同じようにけん引役を期待したい。

 最後に、今場所は普段とは違う緊張感と重圧の中で全員が自覚を持って行動し、それが実り無事に千秋楽を迎えられた。来場所もまた、力士が元気な姿を全国の皆さんにお見せできることを願っている。 (元大関・栃東)

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