柔道 影浦インパクト最高大金星も…五輪代表争いは原沢がリード

[ 2020年2月11日 05:30 ]

柔道 グランドスラム(GS)パリ大会最終日 ( 2020年2月9日    フランス・パリ )

男子100キロ超級3回戦でフランスのテディ・リネール(下)を攻める影浦心
Photo By 共同

 男女計7階級が行われ、男子100キロ超級の影浦心(24=日本中央競馬会)は準優勝した。3回戦では五輪2連覇中、公式戦154連勝中だったテディ・リネール(30=フランス)を破る大金星を挙げ、東京五輪代表選考で大きくアピール。16年リオデジャネイロ五輪銀メダルの原沢久喜(27=百五銀行)の背中を追う1メートル79、120キロの小兵が、猛烈なスパートをかけた。

 影浦の大金星はインパクト十分だが、大詰めを迎えた五輪代表争いは、依然として原沢がリードする。リオ五輪銀メダリストの原沢は、17~19年の世界選手権に全て出場し、18年銅、19年銀メダル。特に昨年は18年世界王者のツシシビリ(ジョージア)を準決勝で破り、決勝で敗れたクルパレク(チェコ)には、その後12月のマスターズ大会決勝で雪辱。個人戦で世界選手権出場歴のない影浦を、実績面で大きく離す。

 井上監督は「準備してきた結果の勝利」と影浦を称えつつ、選考に関しては「トータルで判断しないといけない」と冷静で、金野潤強化委員長も「総合的に」と同調。原沢の次戦が、大きな判断材料になりそうだ。

 ▽東京五輪への道 昨年の世界選手権とGS大阪大会Vの女子78キロ級の素根輝(環太平洋大)が、強化委員会の全会一致で内定。現在は第2段階で昨年12月のマスターズ大会、GSパリ大会、GSデュッセルドルフ大会(21~23日)の結果や内容から1、2番手の差が歴然と判断され、今月27日の強化委員会で3分の2以上の賛成を得れば内定する。GSデュッセルドルフ大会には原沢ら各階級の1番手が出場する見込み。第2段階でも決まらない階級は、最終選考会の4月の全日本選抜体重別選手権(福岡)を経て決定する。

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2020年2月11日のニュース