正代 6戦全勝!正月太り自己最重量171キロが好調要因?「それが前に出ることにつながっているのかも」

[ 2020年1月18日 05:30 ]

大相撲初場所6日目 ( 2020年1月17日    東京・両国国技館 )

栃ノ心(左)を寄り切りで破る正代(撮影・久冨木 修) 
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 平幕の正代が自身初の単独トップに立った。大関経験者の平幕・栃ノ心を一気に寄り切って無傷の6連勝。初日から5連勝だった照強、輝が敗れたため、全勝はただ1人となった。平幕が単独トップに立つのは昨年秋場所の隠岐の海(6~8日目)以来。1敗は大関・貴景勝、平幕・遠藤ら6人となった。

 怪力の大関経験者が相手でも、正代は力負けしなかった。立ち合いで思い切り踏み込んできた栃ノ心の当たりを受け止めると、左右ともはずに入れてまわしを与えず、一気に走った。5日目までトップに並んでいた照強、輝が敗れる中、正代だけが全勝を守った。

 「立ち合いが良かったっすね。はずに入って形が決まった。当たってからの2歩目が前に出ている気がする」。3日目の宝富士戦は先に攻められたが、それ以外は先手を取って勝ちきっている。これまでは立ち合いでワンテンポずらして差しにいくなど受け身の相撲もあったが「立ち合いでぶつけていくこと」を意識すると別人のような内容となった。

 初日から6連勝は自身初めて。好調の要因を聞かれても「何がいいのか分からない」と首をひねる。唯一変わったのは「165キロぐらいだったのが170キロになった」という体重くらいだ。場所前の測定は171キロで自身最重量だった。「それが前に出ることにつながっているのかも」。体重は意識して増やしたのではなく、年末年始に約1週間、熊本県宇土市の実家に帰って「寝てばっかりだったから」。寝正月の正月太りが快進撃の一因になっている。

 同じ学生相撲出身で年下の御嶽海、朝乃山が賜杯を抱いた。「人のことをうらやましがっても仕方ない。自分には自分に合った相撲があるから」。気持ちはブレていない…はずだったが、単独トップで気持ちは変わってきた。「日に日に緊張が増している。1敗もたくさんいるから」。勝っているのにネガティブになるところは、今までの正代と何も変わっていない。

《近年の初場所初優勝力士》
 ▽16年琴奨菊 初日から12連勝し、大関在位26場所目で14勝1敗の初優勝。日本出身力士の幕内最高優勝は06年初場所の栃東以来10年ぶりだった。

 ▽17年稀勢の里 14日目に逸ノ城を破り、優勝決定。千秋楽には横綱・白鵬にも勝利し、14勝1敗。場所後には横綱昇進が決まった。

 ▽18年栃ノ心 7日目に横綱・鶴竜に敗れたのみで14勝1敗。平幕優勝は12年5月場所の旭天鵬以来約6年ぶりだった。

 ▽19年玉鷲 6日目から10連勝し、関脇で13勝2敗。34歳2カ月での優勝は6場所制となった58年以降で旭天鵬(12年5月場所、37歳8カ月)に次ぐ2番目の年長初優勝だった。

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